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01 Feb 2019
急性T細胞リンパ芽球性白血病は、主に小児に罹患するまれな種類の血液がんである。
この血液がんは、Tリンパ球(白血球の一種)を産生する前駆細胞から発生する。
マウスで行われた新しい研究は、胸腺の前駆細胞が長期間存在した結果として白血病が発生する可能性があることを示している。
これらの発見はJournal of Immunology誌に発表されている。
Tリンパ球は感染と闘い、がんを予防するのに不可欠であり、胸腺、心臓の上にある器官に発生する。
Tリンパ球の発達は、骨髄から胸腺に入って分化し、生物を保護することを学ぶ前駆細胞による播種に依存している。
これは、胸腺内の「組み立てライン」によって確保されるプロセスであり、そこには前駆細胞の多くが入るが、それらが機能不全になると廃棄される。
Vera Martins氏が率いた研究によれば、骨髄に由来する前駆細胞に問題がある場合、胸腺だけでしばらくの間その「組み立てライン」を維持できることが示された。
しかし、この機能はT細胞性急性リンパ芽球性白血病の発症リスクの高さと関連している。
研究チームは、Tリンパ球の形成に関与していることが知られるマウスでいくつかの遺伝的要因を調べた。
結果は、試験したすべての条件において、このタイプの白血病において80%の発生率があることを示した。
「われわれの研究は、正常な細胞分化の過程に関連する細胞、遺伝、生理学的メカニズムを詳細に調査することの重要性を示し、白血病がわれわれの体を守る方法を学ぶべき細胞にどのように現れるかを理解する扉を開く」とVera Martins氏は述べた。
https://ecancer.org/news/15348-understanding-the-emergence-of-leukaemia.php
(2019年1月28日公開)