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MNT : うつ病 :うつ病は心拍数異常のリスクを高める可能性がある

16 Apr 2018

新たなデータによると、うつ病があると、一般的な心疾患の心房細動もしくは不整脈の発症リスクが高まる可能性がある。

これらのデータは最近、ニューオーリンズ(ルイジアナ州)で開催された米国心臓協会 (AHA) の“2018 scientific sessions on Epidemiology and Prevention | Lifestyle and Cardiometabolic Health”で発表された。

AHA’s 2018 Heart and Stroke Statistical Updateによると、米国の心房細動患者数は270万人である。

心房細動(A-fib)は、心臓の心室上部が攣縮し、血液が心室下部に流れないときに起こる。血液が心室上部に集まると、血液が凝固し、脳卒中を引き起こす可能性がある。

米国国立衛生研究所(NIH)のデータによると、米国では1,600万以上の成人がうつ病を経験している。さらに、米国疾病管理予防センター(CDC)によると、12歳以上の7.6%がいずれも2週間うつ病にかかっている。

うつ病の原因はよくわかっていないが、研究者らは、心理社会的、環境的、行動、遺伝的要因が関与していると考えている。

うつ病によりA-fibのリスクが“30%”高まる

最近の研究から、Keck School of Medicine at the University of Southern California(ロサンゼルス)の研究者らは、Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis (MESA)プロジェクトのデータを分析した。

MESAでは、多様な民族集団から6,600人以上の米国市民が参加し、13年間追跡調査した。参加者の平均年齢は62歳、本研究の開始時点では心疾患を発症していなかった。

抗うつ剤を服用し、スクリーニング検査でスコアが一番高かった患者は、スコアが低い人および抗うつ剤を服用していない人に比べ、A-fibリスクが30%増加することがわかった。

本研究では、うつ病が心機能をどのように障害するのか正確に突き止めることはできなかった。しかし、研究者らは、炎症およびなんらかのホルモン値の上昇により心臓が正常な心拍数を維持するのを妨げるのではないかと推測している。

「われわれの知見は、心房細動の発症リスクが高く、不整脈の予防に的を絞った取り組みによって恩恵を受けているアメリカ人の大部分を特定する」と主任研究委員のDr. Parveen Gragは説明している。

「われわれの知見が、将来の研究、特に、臨床的うつ病が正式に評価される研究において確認された場合、うつ病の治療が実際に心房細動のリスクを低下させるかどうか確認する必要がある」

心臓と心の健康をサポートするデータ

Garg氏らは、われわれの知見は、メンタルヘルスと心臓の健康に密接な関係を示した以前の研究結果を裏付けることを示唆している。

研究者らは、医師とこれらの病気に影響を受けている患者は、うつ病が一般的に心疾患リスクを高めるというエビデンスを理解する必要があると勧告している。

2016年のMedical News Todayは、うつ病患者を治療すると心疾患リスクが減少することを見いだした研究について報告した。

その研究では、うつ病を治療していた患者はうつ病でない人とほぼ同程度の心疾患リスクがあった。

さらに昨年、われわれは、うつ病と冠動脈心疾患(CHD)と呼ばれる心疾患を有する人は、早死にするリスクが高いと示唆している研究を検討した。

この研究の著者らは、CHDと診断された後にうつ病と診断されると、早死のリスクが2倍になることを見いだした。

https://www.medicalnewstoday.com/articles/321299.php

(2018年3月24日公開)

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