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21 Jul 2017
British Journal of Cancer today誌に発表された研究によれば、研究者らは既存の方法より早期に、より正確に膀胱がんの再発を警告するのための単純なテストを考案した。
University Hospital of Lyonの研究者らは、TERTと呼ばれる欠陥タンパク質について348名の膀胱がん患者の尿を検査した。そして、この検査により、患者の80%以上でがんがまさに再発しようとしている時を予測できた。
標準的方法、いわゆる細胞診は、患者の34%でしか再発を看破できなかった。
新テストでは、細胞診より早く、筋肉壁へ広がっていない膀胱がんを看破した。これは、医師がより早く、かつ症状が現れる前に治療を始める手助けとなる。
さらなるベネフィットは、新テストにより尿路感染とがんを識別できたことである。
University Hospital of Lyon’s Oncologyの研究者である Alain Ruffion氏は、「標準的細胞診テストは、医師が結果を読むために顕微鏡をのぞき込む必要がある。しかし、TERTテストは、機械により判明し、より簡単かつより正確であるし、すぐに使える。TERTテストは標準的細胞診より少しコストがかかるが、徐々にさらに安くなる可能性がある」
「このテストが尿路感染に反応しないという事実は大変興味深い。なぜなら、それがゆるぎなく、誤解を与える結果を与える可能性がないことを示している」
この発見もやはり、TERTの欠点が膀胱がんにおいて果たす役割をより理解するために更なる研究が必要とされることを示唆している。
Cancer Research UK のシニアサイエンスインフォメーションマネージャーであるAnna Perman氏は、「この将来有望な研究は、新しいかつより正確な早期警告システムが膀胱がん再発の可能性を看破することを提案している。最も早い段階で膀胱がんの再発をとらえることにより、この情報がより多くの人びとが生存する助けとなる可能性があるかどうかをみるために、さらに大きな試験が現在必要とされる」と述べた。
http://ecancer.org/news/11916-simple-test-predicts-return-of-bladder-cancer.php
(2017年7月7日公開)