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MNT : がん : 消化器 : トマト丸ごとの抽出物で胃がんを防ぎ、治療もできる可能性がある

25 May 2017

非常に多くの研究が、トマトが抗がん特性を持っていることを示唆している。新しい研究では、トマト丸ごとの抽出物は胃がんを治療し、さらに胃がんを防ぐ可能性があることを発見し、これに対して更なるエビデンスを提供している。

米国とイタリアの研究者らは、San MarzanoとCorbarinoという2種類のトマトからとった抽出物が胃がん細胞の成長を阻害し、それらの極めて有害な特性を抑制した。

米国フィラデルフィアTemple University、Sbarro Institute for Molecular Medicine の局長であり、研究の共著者であるAntonio Giordano氏らは、先日Journal of Cellular Physiology誌に彼らの研究結果を発表した。

American Cancer Societyによれば、今年米国で胃がんと診断された例は約28000とされている。

胃がんは、高齢者の中では最も一般的である。その疾患と診断された成人の約60%が65歳かそれ以上である。

従来の研究では、トマトを赤くするカロチノイドで、リコピンのようなトマトに含まれる化合物ががん治療の一助となる可能性があることを示唆してきた。

しかしながら、Giordano氏らは、トマト丸ごとの抗がん効果を調査した研究は少なかった。彼らは、本研究でこのギャップに取り組むことを目指した。

トマト丸ごとの抽出物が胃がん細胞の成長を止めた

結果に到達するために、研究者らは、胃がん細胞株上でSan Marzanoトマト とCorbarinoトマトからの抽出物の効果をテストした。

彼らは、胃がん細胞の成長を止めただけでなく、細胞遊走―それによってがん細胞は周囲の組織に浸潤するために原発巣から離れ始めるーを妨げ、がん細胞死を引き起こした。

さらに、研究者らは、トマトの抽出物の抗がん効果はある特別な化合物に依存していないことを発見した。

「トマトの抗腫瘍効果は、リコピンのような特定の化合物に関係ないようにみえる。むしろ、トマトはトマト全体で考えられるべきであることを示唆している」とイタリアのOncology Research Center of Mercoglianoの研究の共著者Daniela Barone氏は述べる。

研究者らによれば、彼らの結果は、トマトン丸ごとの抽出物は胃がんの予防と治療にとって役立つ可能性があることを示唆している。

“Our results prompt further assessment of the potential use of specific nutrients not only in the cancer prevention setting but also as a supportive strategy along with conventional therapies.”
「われわれの結果は、特定の栄養素を使用することで、がん予防だけでなく、通常療法の補助療法としての可能性について更なる評価を推し進める」Antonio Giordano氏より

研究者らは、いくつかの種類のトマトががん細胞に対して異なる影響、つまり今後の研究で調査されるべき何かを持っている可能性がある。

http://www.medicalnewstoday.com/articles/317470.php
(2017年5月15日公開)

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