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ecancer : 全般 : ESMO 2016 : 斬新な抗がん剤の第Ⅰ相試験において、がんmRNA発現奏効を示す患者を識別する

14 Oct 2016

難治性の局所進行性又は転移性固形腫瘍患者を対象とした、線維芽細胞増殖因子受容体阻害剤BAY 1163877におけるファーストインヒューマンの用量漸増試験についてESMO2016で発表された。

斬新な化合物は、腫瘍内のメッセンジャーRNA(mRNA)により奏効を示す患者を識別する。

「大きな成果はないものの、FGFR阻害剤におけるほとんどの研究において腫瘍のFGFR遺伝子異常は確認されてきた」と、スイス、St Gallen Cancer Centreの腫瘍内科医である筆頭著者、Markus Joerger氏は述べた。

「この研究では、がんの革新的なバイオマーカー的アプローチとしてFGFR mRNA発現が使用された」

Joerger氏へのインタビューはこちら。

この多施設第Ⅰ相試験は6つの国で実施された。

がんFGFR mRNA発現レベルが高い患者に対する用量漸増研究は用量拡大コホートに続いて行われた。

膀胱がん、頭頸部がん、肺がん、および他の参加希望者全80名が登録し、治療が行われた。23名には用量漸増研究、57名には用量拡大コホートが設定された。

用量漸増研究は50–800 mg BIDの5段階の用量で1日2回投与した。

BAY 1163877は半減期が約12時間であり、200 mg以上の暴露量における用量の比例的な増加よりも少ないことが明らかになった。

投与規制毒性がなかったため、最大の忍容性用量は決められていなかった。

前臨床試験の結果、すなわち血清リン酸塩レベルへの影響および臨床分析より、800 mg BIDは今後の研究として推奨された。

毒性について、ほとんどの患者は高リン血症レベルが低下し、これはFGFR 阻害剤に伴って起こる。

これらの患者にはリン吸着剤が処方され、BAY 1163877の用量は、血中リン酸塩レベルの過度な上昇を避けるために減量することが可能であった。

用量拡大コホートにおいて、BAY 1163877の高活性は膀胱がんにおいてみられ、患者8名のうち3名が部分寛解である。

また、部分寛解は扁平上皮型肺がん、頭頸部扁平上皮がん、腺様嚢胞がん患者にもみられ、1年以上の奏効が続いた。 

Joerger氏は、「BAY 1163877は忍容性良好な化合物で、有効な患者を識別するといった革新的なバイオマーカー的アプローチである。さらなる研究が行われるべきで、特に膀胱がんにおいては約35%の患者がFGFR mRNA 陽性であった」と述べた。

イタリア、ミラノ、European Institute of Oncology のChair of the Division of Early Drug Development Therapeuticsである Giuseppe Curigliano氏は、結果について次のように述べた。「FGFR阻害剤はまれな腫瘍を治療する可能性がある。この患者群には、疾患の長期管理を要する腺様嚢胞がん患者もいる。この分子スクリーニングプログラムにおいて、われわれは、FGFR mRNA発現の患者に治療のチャンスを提供できるかもしれない」

「開発段階において、BAY 1163877の毒性プロフィールは他のFGFR阻害剤より良好である」と彼は続けた。「より多くの研究により、どの患者にFGFR阻害剤が有効かを識別することが必要である。この研究において、がんFGFR mRNA発現は、奏効を示す最も有効な予測因子である。次のステップは、今後の臨床試験において、この結果を検証することである」 

http://ecancer.org/news/10238
(2016年10月8日公開)

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