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08 Jul 2016
地中海料理は、最近人気が高まってきたが、パスタは太ると信じられており、しばしば否定されてきた。これを聞いて喜ぶかもしれないが、新しい研究によると、真実は全く逆であることが示された。
地中海料理は、その地域の料理に基づく心臓に良い食事である。
地中海料理は、心疾患のリスクを軽減することが示されてきただけでなく、悪玉コレステロールまたはLDLコレステロールも下げる。
150万人以上を含む新しいメタ解析では、地中海料理は心血管死亡率のリスク、そしておそらく驚きだろうが、全死亡率のリスクを下げた。
しかし、地中海料理の驚異は心臓にとどまらず、他の研究では、アルツハイマー病とパーキンソン病ともそれが適合した。
ミックスナッツとエキストラオリーブオイルが追加されると、その食事は乳がんを未然に防ぐ可能性があるというエビデンスもある。
地中海料理とは?
地中海料理の重要な特徴
・主に植物を食べる
・バターではなく、オリーブオイルやキャノーラオイルを使う
・塩ではなく、ハーブで風味をつける
・月に数回赤身肉を食べる
・1週間に2回は鶏肉か魚を食べる
・友人や家族と食べる
・赤ワインを適量飲む(任意)
・定期的に運動をする
この食事から通常外される、一般的な食材がパスタである。しかしながら、新しい研究結果が確認されれば、このことはすぐに過去のことになるかもしれない。
パスタはそんなに悪いのか
パスタは、炭水化物を基材としており、カロリーが高いので、食事の一部として以前は退けられてきた。
スパゲッティ1カップが220カロリーである。一般的には、真剣に体重減少を試みようとしている人は誰でも、もし食事からパスタを完全に外せないならば、パスタをかなり減らすことになろう。しかしながら、Nutrition and Diabetes誌に発表された最新の研究では、事実は全く逆なことが判明した。
I.R.C.C.S. Neuromed(Pozzilli、イタリア)のDepartment of Epidemiologyで実施された本研究は、パスタ摂取とある体重パラメーター間の関係を調査するために、2つの大きな疫学的研究からデータを集め た。
全体で23,000名からのデータが本研究で使用された。参加者は、Moli-sani and INHES (Italian Nutrition & Health Survey)研究の参加者だった。Moli-saniプロジェクトは10年以上前に始まり、イタリアのMolise地域の市民25,000名を含んでいる。その研究の目的は、健康、特にがん、心血管疾患、変性疾患における遺伝的かつ環境的要因の役割を調査することである。
パスタ摂取と健全なBMI、より細い胴回り
INHESは、イタリアのその地域の全域で電話による質問によってデータを集めた。
質問は、食習慣、それがどのように影響をうけているか、健全な食事のトピックスの認識、食べ物の選択の背後にある理由に関する情報を順に並べている。全体で、9,319名がINHESの一貫として情報を提供した。
その結果に関して、それらは多くの人々にとって驚きとなる可能性がある。
参加者の身体計測データと食習慣を解析することによって、多くの人々が考えていることとは逆に、パスタ摂取は体重増加とは関係がない、むしろその逆であることがわかった。
「われわれのデータは、個人のニーズに従ってパスタを楽しむことは、健全なBMI、より細い胴回り、そしてよりよいウエスト・ヒップ比に寄与する」と、筆頭著者George Pounis氏は述べた。
「地中海料理の話になると、パスタはしばしば脇に追いやられるが、これはもはやそのようではない」と、Neuromed Institute のMolecular and Nutritional Epidemiologyの研究所長Licia Iacoviello氏は、これらの結果が拍車をかける可能性のある変化について確信を持って述べた。
「この研究から明らかになったメッセージは、Moli-sani Project とINHESとの関連で実施された他の科学的解析のように、適量かつパスタなどバラエティ豊かなすべての要素に配慮しながら地中海料理を食すことは健康によい」
世界のパスタ愛好者にとって、これは良いニュースである。しかしながら、どの食事の構成要素もそうであるように、ほどほどが成功のカギとなる。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/311406.php
(2016年7月5日公開)