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ecancer : 血液 : EHA 2016 : AF1q、すなわち多発性骨髄腫に伴う蛋白の発現

11 Jul 2016

University of Louisville、日本、そしてオーストリアのリサーチグループが、多発性骨髄腫に伴う蛋白であるAF1q、そして髄外疾患または髄外病変(EMD=extra- medullary disease)などの、発現性の高い多発性骨髄腫の約1/4に生じる症状を同定した。

その結果は、デンマーク、コペンハーゲンで開催のEHA2016で発表された。

発表タイトルは、「High expression of AF1q is an adverse prognostic factor and a prediction marker of extramedullary disease in multiple myeloma:AF1qの高度な発現は、多発性骨髄腫における髄外疾患の予後不良因子そして予測マーカーである」であった。

University of Louisville、血液・骨髄移植部の責任者で血液学のMarion F. Beard Endowed ChairであるWilliam Tse氏は、本プロジェクトの統括研究者であり、東京とウィーンの研究者らと共同研究を行った。

骨髄内部に発生する血液がん系の多発性骨髄腫は、骨髄腫4種のうちの1種であり、最も頻繁にみられる。

多発性骨髄腫において、一般的な形質細胞は悪性骨髄細胞に変わり、複数の組織にダメージを与える可能性のあるモノクローナル蛋白と呼ばれる大量の有毒な異常免疫グロブリンを生成する

骨髄腫細胞により生成されたモノクローナル蛋白は、正常な赤血球生成を妨げる。

2016年米国では、American Cancer Societyが、多発性骨髄腫の新しい症例30,330中、12,600名が死亡すると推定した。

また、多発性骨髄腫患者の約25%は髄外疾患が発生する。

この疾患は、骨髄腫細胞が体内軟部組織または臓器の骨髄の外部における腫瘍を形成する際に生じる。

Tse氏は、「骨髄腫髄外病変患者の予後は臨床経過において進行度が高いため、他の転移性がんと同じような状態で、極めて不良である」と述べた。

「骨髄腫髄外病変が極めて不良であることは周知されている。しかしながら、どの部分の髄外病変の進行であるかというメカニズムについては解明されていない」

研究者らは、Tse 氏のラボラトリーにて発見されたがん遺伝子、すなわち血液がん細胞に生じ多発性骨髄腫に関連することで知られるAF1qについて、予後不良を示す存在として見出した。

Tse氏らは、多発性骨髄腫患者117名よりAF1q発現 の度合いを分析した。

研究者らは、AF1q低発現患者のうち25%そしてAF1q高発現患者のうち44.7%に、髄外病変が発生したことを発見した。

「われわれは、AF1q低発現患者よりもAF1q高発現患者のほうが、髄外病変事象が有意に増加することを発見した」と、Tse氏は述べた。
「この注目すべき発見は、マーカーをターゲットとする試験的なアプローチをもたらし、骨髄腫サブタイプに対する新たな治療法の可能性となる」

http://ecancer.org/news/9488.php
(2016年6月10日公開)

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