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ecancer : 脳腫瘍 : ASCO® 2016 : テモゾロミドを使用した化学放射線治療による膠芽腫を有する高齢者の生存率延長

27 Jun 2016

カナダ人による無作為化第Ⅲ相試験は、短期放射線治療とテモゾロミド化学療法の併用後、毎月テモゾロミドを維持投与した膠芽腫の高齢者は、生存率が有意に改善し、33%の死亡リスク減少を示した。

本データは、ASCO2016のPlenary Sessionで発表された。ASCO2016における5000演題以上の中から選ばれた、患者治療に多大な影響を及ぼすであろうとみなされる特集演題4演題中の1つである。

本研究は、この疾患患者の半分を占める高齢者において、テモゾロミドと短期放射線治療の併用について調査した、初の試験である。

テモゾロミド処方は副作用がやや強いものの、テモゾロミド放射線療法併用と放射線療法単独の両患者群における全QOL(QOL= quality of life)は同様であった。

「膠芽腫は高齢患者に生じる傾向があるが、膠芽腫の高齢患者治療に対する明確なガイドラインはなく、診療はグローバル化となる」と、カナダ、トロントの Odette Cancer and Sunnybrook Health Sciences Centres、Brain Tumour ResearchのCrolla Family Endowed Chairで、本研究筆頭著者のJames R. Perry氏が述べた。「本研究は、化学療法と短期放射線治療との併用が、QOLを妨げることなく、生存率を有意に延長させることを示した初めての無作為化臨床試験である。

研究デザイン

この国際的な第Ⅲ相試験は、Canadian Cancer Trials Group (CCTG)が率いるEuropean Organization for the Research and Treatment of Cancer (EORTC) とTrans-Tasmin Radiation Oncology Group (TROG)との共同研究である。

65歳以上の新たに膠芽腫診断を受けた患者562名が登録された。

患者の平均年齢は73歳で、2/3は70歳以上であった。

患者らは、短期放射線治療(40Gy/15 回/3週)後のテモゾロミドアジュバント療法群または放射線治療単独群に無作為に割り当てられた。

研究結果

全生存期間中央値において、放射線治療単独が7.6か月であったが、化学放射線治療(化学療法と放射線治療の併用療法)は9.3か月まで拡張した。

さらに、腫瘍増殖はテモゾロミド群で低下し、無増悪期間中央値は併用で5.3か月、単独で3.9か月であった。

「生存期間中央値は著しい値ではなかったが、テモゾロミドは生存率が2,3年有意に延長する。患者らは、各自家族の休日またはお祝いをともに過ごすことができる」と、Perry氏は述べた。

1年生存率および2年生存率において、放射線治療とテモゾロミド併用では37.8%と10.4%、放射線治療単独は22.2%と2.8%であった。

テモゾロミドは、MGMTプロモーターメチル化の患者165名に有効であった。この遺伝的異常は、膠芽腫における化学療法への反応と生存率の改善に関連する。
テモゾロミドの利点は、MGMTプロモーターメチル化、この病気の化学療法およびより時間がかかる生き残りへの反応を改良するためにリンクされた遺伝の異常がある165名の患者の間でより大きかった。

このサブセットにおいて、全生存期間中央値はテモゾロミド併用で13.5か月、放射線治療単独で7.7か月であった。

テモゾロミド併用は、放射線治療単独よりも、死亡リスクが47%低下した。

標準アンケートであるEORTC QLQ-C30 and BN20によるQOLでは、両群において身体的、認知的、精神的、社会的な機能に違いはなかった。

しかしながら、テモゾロミドと放射線治療併用は、放射線治療単独よりも、吐き気・嘔吐・便秘の症状が強かった。

膠芽腫について

膠芽腫は、最も一般的な成人の初期脳腫瘍であり、がんによる死亡原因のトップ5である。

米国では今年、約12,120名が膠芽腫と診断されると推定される。膠芽腫1つが発症するのは、平均64歳の高齢者である。

記者会見またはインタビューはこちら。

http://ecancer.org/news/9522
(2016年6月5日公開)

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