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17 May 2016
Roswell Park Cancer Institute (RPCI)は、SWOGとの共同作業により、診断前の総合ビタミン剤の使用は、タキサン系薬剤による乳がん治療において、神経障害のリスクを低下させる可能性があることを発見したと、AACR2016で発表した。
Roswell Park’s Department of Cancer Prevention and Controlの博士研究員であるGary Zirpoli氏は研究著者であり、当Department部長でPopulation Sciences の Senior Vice Presidentである Christine Ambrosone氏は「Supplement use and chemotherapy-induced peripheral neuropathy in breast cancer patients treated on a SWOG study SO221, abstract 3413」の上席著者である。
がん患者が、タキサンやパクリタキセルによる治療で末梢神経系に神経障害を起こすことは、化学療法により誘発される末梢神経障害(CIPN=chemotherapy-induced peripheral neuropathy)として知られているが、この頻繁に生じる消耗状態の予防法または治療法はほとんど解明されていない。
「化学療法で誘発される神経障害の発現は予測が不可能で、治療終了後も症状は残る可能性がある。予防措置を見出すことは、乳がん生存者のQOL(Quality of life)を高める可能性がある」と、Zirpoli氏は述べた。
http://ecancer.org/news/9208
(2016年4月22日公開)