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ecancer : 乳がん : AACR 2016 : 初期乳がん患者における放射線治療を先送りで再発率が上昇

17 May 2016

乳がん初期または「ステージ0」の乳がんにおいて、手術後の放射線治療を先送りすることで再発リスクが有意に増加するという、Washington University School of Medicine in St. Louis における研究結果が、AACR2016にて発表された。

ステージ0の乳がんまたは乳管上皮内がん(DCIS=ductal carcinoma in situ)とは、胸部の乳管内に発症する異常細胞である。

毎年、米国では60,000名以上の女性がDCISと診断される。DCISは、異常細胞が本格的に発達しておらず浸潤性乳がんでもないことから、専門家による最善治療についての議論が頻繁に行われている。

標準治療は、乳腺腫瘤摘出、乳腺腫瘤摘出と放射線治療の併用、または乳房切除(全摘術)である。

研究者は、乳腺腫瘤摘出後8週間以降に放射線治療を受けるか、全く放射線治療を受けないかで、同胸部内におけるDCISまたはよりステージの高いがんが再発する傾向にあることを明らかにした。

「本研究は、放射線治療がDCIS治療の重要な要素であるだけでなく、タイムリーに実施されることが必須であることを示唆する」と、Barnes-Jewish Hospital、Siteman Cancer Center とWashington University School of Medicine の手術インストラクターで研究員である筆頭著者のYing Liu氏は述べた。

放射線治療の先送りは、黒人・未婚・国民医療保険使用の患者に多いことが近年の診断で明らかになり、腫瘍が大きく、手術で完全にがん細胞が切除されなかった患者において多く生じた。「特にこれらの患者群において、放射線治療が有効になる可能性がある」と、Liu氏は述べた。

研究者は、1996年から2011年までDCISと診断され乳腺腫瘤摘出の治療を受けた、Missouri Cancer Registryの5,916名におけるデータを調査した。

1,053名(17.8%)は術後8週以降に放射線治療を受け、1,702名(28.8%)は初期治療の一部である放射線治療を受けなかった。

他の53.4%は放射線治療の先送りなく、8週間という期間内に放射線治療を受けた。

6年の追跡調査より、3.1%はDCISまたは浸潤性乳がんを同胸部にて再発した。

8週間以内に放射線治療を受けた群においては、再発率2.5%であった。

年齢、人種、病理学的因子、切除断端の状態とホルモン療法について調整したうえで、乳がん再発のリスクは、放射線治療を先送りした群では26%高く、初期治療である放射線治療を受けなかった群では35%高かった。

Liu氏は、より多くの被験者を対象とした調査が必要であると示唆する。

「本研究には、さらなる調査を要する。より多くの女性の再発リスク低下に役立つ明確なガイドラインを提供することが、われわれの目標である」

http://ecancer.org/news/9211   
(2016年4月22日公開)

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