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ecancer : 乳がん : SABCS2015 : カペシタビンが、術前化学療法後に残存疾患を有する乳がん患者の転帰を改善

27 Dec 2015

化学療法剤カペシタビン投与により、術前化学療法では根絶されないHER2陰性乳がんを有する患者の無病生存率を改善するという第Ⅲ相臨床試験(CREATE-X)の結果が、SABCS2015で発表された。

手術前に腫瘍を縮小したり根絶したりする治療を、術前補助療法と呼ぶ。

術前化学療法で処置した乳がんを有する一部の患者において、手術中に除去された乳房組織サンプルおよびリンパ節から残存浸潤がんを検出することができる。

これらの患者は、術前補助療法で完全反応を示す患者と比較して、長期転帰が悪い傾向がある。

「術前補助化学療法後の残存性の浸潤性疾患患者は、化学療法耐性の乳がんを有すると示唆されてきたが、これらの患者にとって補助全身化学療法が有益かどうかの大規模臨床試験は行われたことがない」と、京都大学医学部附属病院教授、JBCRG(Japan Breast Cancer Research Group)上席理事・委員長の戸井雅和氏は述べた。

「CREATE-X試験では、カペシタビンが、術前補助化学療法後の残存性浸潤性疾患患者の無病生存率の改善を可能にするか否かの評価が行われた」

「有効性の結果より、追跡調査2年後、標準療法にカペシタビンを併用することによって無病生存率が大幅に改善されることが示された」と、戸井氏は続けた。

「副作用を管理でき、カペシタビン治療の有効性が明らかになったことから、この結果は興味深い」

当研究では、HER2陰性乳がんで、アントラサイクリンまたはタキサンを含んだ術前補助化学療法後の残存性の浸潤性疾患患者、910名が対象とされた。

全患者が、ホルモン受容体の状態により、ホルモン療法と化学療法の両方または一方の標準療法を受けた。そして、カペシタビンを追加するカペシタビン群と、追加しないプラセボ群455名に、無作為に割り当てられた。カペシタビン投与は1,250 mg/㎡1日2回が14日間と休薬7日間の21日セットが8回繰り返された。

研究開始2年後、カペシタビン群がプラセボ群と比較して、再発リスク31%の低下が示された。

無病生存率は、カペシタビン群87.3%、プラセボ群80.5%であった。

全生存率の改善においては、カペシタビン群に有意な改善はみられず、2年全生存期間中央値はカペシタビン群96.2%、プラセボ群93.9%であった。

「これらのデータはまだ十分ではないが、今後、全生存率の違いについては明確になるであろう」と、戸井氏は述べた。

さらに、特定の患者グループにとって、他の薬剤に比べてカペシタビンが有効であることの決定付けを目的としたサブセット分析が行われているという。

「分析の1つは、ホルモン受容体状態が結果に影響を及ぼすかどうかの調査である」と、戸井氏は述べた。
この研究は、特定非営利活動法人 先端医療研究支援機構(ACRO= Advanced Clinical Research Organization)からの助成金と、JBCRG.への他の寄付による。

http://ecancer.org/news/8299
(2015年12月9日公開)

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