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21 Dec 2015
慢性リンパ球性白血病(CLL=Chronic lymphocytic leukaemia)と小リンパ球性リンパ腫(SLL=small lymphocytic lymphoma)は、多くの場合、他の慢性疾患を有する高齢患者に影響を及ぼす。
この患者群において、クロラムブシルは、標準的な第一選択療法である。
ASH 2015で発表された無作為化第III相試験では、新たな診断で前治療のないCLLとSLLの高齢患者における、ibrutinibの有効性と安全性の評価に指標がおかれた。Ibrutinibは、ファースト・イン・クラス(画期的医薬品)、経口、B細胞悪性腫瘍を標的とするBruton’s tyrosine kinase抑制剤である。
研究者らは平均年齢73歳の患者269名を、ibrutinib毎日投与群と、化学療法薬クロラムブシル最大12サイクル投与群に無作為に分けた。
研究結果は、ibrutinib投与群は18カ月の無増悪生存期間で無増悪生存率93.9%に対し、クロラムブシル投与群は44.8%であった。
また、ibrutinib群は、24カ月の全生存期間で全生存率97.8%に対し、クロラムブシル投与群は85.3%であった。
結果より、標的治療が前治療のないCLL / SLLの患者において有効であることが明確化され、Ibrutinibをこの年齢層の標準治療とすべきことが示唆される。
Alessandra Tedeschi氏のpress conferenceはこちら。
http://ecancer.org/news/8288
(2015年12月6日公開)