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06 Nov 2015
“VivoSight OCT”として知られる、新しいマルチビーム光コヒーレンストモグラフィ(OCT=Optical Coherence Tomography)スキャナが、早期の基底細胞がん(BCC)の診断を改善し、36%の診断生検を減少させたというデータが発表された。
診断プロセスにおいて医療専門家の解釈を可能とする皮膚の上皮や表皮の連続画像が臨床医に提供される。
米国で行われた多施設共同前向き試験の研究データは、Journal of Clinical and Aesthetic Dermatology誌10月号で発表された。
「“VivoSight OCT”により、BCCの診断確実性が臨床試験のみに比べて4倍改善し、診断精度が50%向上したことを研究データは示した。」と、Mount Sinai Hospital、Icahn School of Medicineの皮膚科准教授、Orit Markowitz氏は述べた。
「われわれはまた、OCTを他の標準評価に加えることで、偽陽性率が改善し、信頼性の高いBCC確定診断を得ることがわかった」
「このような患者を外科に送ることで、生検全体の36%が削減された」
臨床評価そしてダーモスコピー検査評価と比較し、VivoSight OCTは感度と特異度において有意な改善を見せ(p<0.01)、BCCの診断確度は臨床57.4%、ダーマスコピー69.6%であったのに対し、87.8%であった。BCC診断にVivoSight OCTを利用することで、患者3名の内1名強(36%)が診断生検を行う必要がなくなる。
「この発表は、既存のデータに基づいている。このデータより、VivoSightスキャナが、BCCと他の非メラノーマ性皮膚がんの非侵襲性診断とモニタリングのための不可欠なツールであることが示された」と、Michelson Diagnosticsの経営最高責任者、Andy Hill氏は述べた。
「Michelson Diagnosticは、ヨーロッパと世界で選ばれた市場におけるVivoSightスキャナの販売の成功に続いて、メラノーマ診断を含めたOCT技術の潜在用途の拡大化を進めている」
VivoSightは、CE(Conformité Européene)またはTGA(Therapeutic Goods Administration)規制当局の認可、そして米国のFDA 510(k)認可を得ており、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアで販売、使用が可能だ。
http://ecancer.org/news/8015
(2015年10月22日公開)