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ecancer : 前立腺 : ESMO 2015 : 短期間高用量放射線治療は、前立腺がんに有効である

06 Oct 2015

短期間高用量放射線治療は、長期間低用量で行うのと同等に前立腺がんの治療に有効であることが、ECC 2015 にて発表された。

結果は、前立腺がん治療の質と影響は変わらずに、男性の通院回数を7.5週間から4週に減らすことができるという内容であった。

Cancer Research UKが資金提供したCHHiP試験、すなわちロンドンのInstitute of Cancer ResearchとRoyal Marsden NHS Foundation Trustが率いる限局性前立腺がんにおける最大の無作為治療試験では、英国全域における前立腺がん患者3,216名に対して、標準治療とは異なった放射線量スケジュールを実施した。

一部の男性は、74 Gy 37日間(1日2 Gy)の標準放射線治療を受け、その他は60 Gy 20日間または57 Gy 19日間(1日3 Gy)を受けた。

その後、研究者らは、5年間これらの患者を観察し、60 Gyを20日間受けた患者において、疾患と長期の副作用が制御されるという観点から、標準治療と同じ効果を示したことを発見した。

高用量放射線治療間そして治療後における一部の短期副作用は、標準放射線治療の時よりも強い。しかしながら、腸や膀胱で発生するこれらの副作用は、長くは続かない。

治療後6か月間、そして5年間に生じる副作用に差がなかった。

研究主任である、ロンドン、Institute of Cancer Researchの尿道腫瘍学教授、そしてRoyal Marsden のコンサルタントのDavid Dearnaley氏は、次のように述べた。「このデータは、男性にとって朗報である。優れた制御率と低い副作用のプロファイルを試験全体において確認することができた。短期間の高用量放射線治療により、最終的に、病院通院回数が減り、放射線量が減少する。これらの知見は長年の研究の結果であり、今後の治療に役立つに違いない。この新たな治療法は、安全性かつ有効性を示していることから、治療の新しい標準として、われわれは推奨する。本研究により、現代の高品質な放射線治療の広範囲にわたる導入が促進され、また、短期高用量治療を安全に提供するためには、これらの高度な技術が必要不可欠である」

本研究共著者である、ロンドンのInstitute of Cancer Research、Clinical Trials and Statistics Unitを支援したCancer Research UK副理事のEmma Hall氏は、「放射線治療の技術では、高容量による副作用は低レベルであった。われわれはまた、20日スケジュールで、37日スケジュールと同じように疾患を制御することを示した。1年間で15万回の通院を回避できることが推定される」と述べた。

英国では、毎年、男性41,700名が前立腺がんと診断される。

そのうち、年間10,800名以上が死亡する。

英国では、放射線治療が、限局性前立腺がんに最も一般的に用いられる治療である。

Cancer Research UKの前立腺がんのエキスパートであるMalcolm Mason氏は、「これらの結果は、男性にとって朗報である。ロジスティックおよび患者都合の観点より、短期間の治療は医師らにとっての目標である。しかしながら、問題はその安全性である。この研究は、短期間治療が安全で有効であり、すぐに実行すべきであることを示した。研究結果はNHSにある」と述べた。

「しかし、われわれはまだ取り組むべき問題がある。照射回数の少ない高用量放射線治療は、疾患をうまく制御する可能性があるが、大規模な臨床試験による、さらに多くのデータが必要である。われわれは、おそらく本研究と同様の研究を組み合わせるなどの、さらなる研究を待ち望んでいる。また、副作用における短期治療の影響の確認も必要である。この副作用については、従来の標準治療と少しも相異がない」

この治療法では、最善の放射線治療計画、すなわち最も精巧な機器の必要性と高用量放射線治療といった新たな技術に、特に注意を向けるべきである。IMRTは、この計画に役立つかもしれない」

http://ecancer.org/news/7810  
(2015年9月28日公開)

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