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31 Jul 2015
医師Michael S. Irwig氏が率いるGeorge Washington University (GW)の研究者らは、テストステロン値がボーダーラインのため専門治療を勧告された男性は、一般集団よりもうつ病とうつ症状の率がはるかに高いことを発見した。
「低テストステロンについて多くの男性が検査をする時代ではあるが、テストステロン値がボーダーラインの男性に関するデータはほとんどない」と、GW School of Medicine and Health Sciences、アンドロロジー(男性病学)センター長で内科准教授のIrwig氏は述べた。
「われわれは、この集団の精神衛生状態について調査することに意義を感じた」
この研究内容は、7月1日発刊のJournal of Sexual Medicine誌で発表された。
対象は、総テストステロン値がボーダーラインの200から350ng/dLである、20歳から77歳、平均年齢48歳の成人男性200例。性腺機能低下に関する統計データ、病歴、薬物使用、兆候や症状に加え、抑うつ症状の評価、うつ病の既知の診断または抗うつ剤の使用に関する情報が集められた。
うつ病または抑うつ症状は被験者の56%にみられた。4分の1は抗うつ薬を服用しており、全体的に肥満率が高く、身体活動量が少ない傾向にあった。
最も一般的な症状は、勃起不全、性欲や早朝勃起の減退、エネルギー減少、睡眠障害である。
この分野でより多くの研究が必要とされるなか、研究者らは次のように結論を述べた。
「医師は、潜在的な性腺機能低下症の専門治療を勧告された男性の、うつ病と抑うつ症状のスクリーニング、肥満、そして不健康な生活様式ファクターについて検討すべきである」
http://www.medicalnewstoday.com/releases/296237.php
(2015年7月2日公開)