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17 Jul 2015
EHA 2015にて、Ehninger氏はソラフェニブの安全性と有効性に関する無作為化第II相試験の結果を発表した。
慢性骨髄性白血病および急性リンパ芽球性白血病などいくつかの白血病形態に対してチロシンキナーゼ阻害剤が有効であるにもかかわらず、キナーゼ阻害剤の急性骨髄性白血病(AML= acute myeloid leukaemia)に対する有効性は、今まで実証されていなかった。
種々の突然変異に対する洞察から、研究者はAMLについてソラフェニブの研究を行うことになった。
ソラフェニブ、すなわち治験薬の経口チロシンキナーゼ阻害剤は、疾患の進行を促すさまざまな変異酵素の活動を妨害する。
ソラフェニブの安全性および有効性を効果的に測定するために、18~60歳のAML患者267名を第II相試験に登録し、標準プロトコルに加えて、ソラフェニブ134例、そしてプラセボ133例へ無作為に割り付けた。
3年間のフォローアップ後、ソラフェニブ群では無イベント生存期間の中央値は20.5か月、3年無再発生存率56%であった。
それに対し、プラセボ群は、無イベント生存期間の中央値9.2か月、3年無再発生存率38%である。
ソラフェニブの治療は、発熱、発疹、および出血などの副作用を増加させる可能性があるが、容認性はおおむね良好であった。
「ソラフェニブ処方のAML患者観察による有益で長期的な応答から、このタイプの白血病におけるチロシンキナーゼ阻害剤の臨床的有効性による、初のランダム化結果を発表する」と、ドイツのUniversity Hospital Dresden、研究著者のGerhard Ehninger氏は述べた。
Ehninger氏へのinterviewとpress conferenceはこちら。
http://ecancer.org/news/7409
(2015年6月12日公開)