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ecancer : 頭頸部 : カレー成分がHPVに起因するがんの治療の可能性

19 May 2015

インド料理やアジア料理でおなじみの黄色いスパイス、ウコンにおける、HPV(human papillomavirus:ヒトパピローマウイルス)関連の口腔がんの治療的役割をもつ可能性について、ecancermedicalscienceで発表された。

ウコンの主な有効成分の一つであるクルクミンと呼ばれる酸化防止剤には、HPVの活性化を鎮圧する効果があると考えられる。

HPVは、子宮頸がんおよび口腔がんの原因となるウイルスである。現在、これらのがんの治療法はないが、クルクミンは将来的な制御手段となる可能性がある。

「ウコンが抗ウイルス剤および抗がん特性を持つことは、すでに研究で示されている」と、著者であるEmory UniversityのAlok Mishra氏は述べる。「そして、われわれの新たな知見より、ウコンが口腔がんにも効果的であることがわかった」

2005年、Mishra氏の研究グループは、HPVと子宮頸がん細胞に対するクルクミンの効果を発見した。その酸化防止剤がHPVの発現を遅らせることで、クルクミンがHPV感染を制御する可能性が示された。

「HPV関連の口腔がん症例が増加していることから、われわれは、口腔がんにおける同じ仮説を検証した」と、Mishra氏は述べた。

「その中から、非常に興味深い知見を見出した」

この新しい研究より、クルクミンが、細胞転写因子すなわちAP-1とNF-kBのレベルを下方制御することで、口腔がん感染細胞においてHPVの発現を制御することが示された。

これらの知見は、がん管理におけるクルクミンの新たな治療的役割を示唆するであろう。

Mishra氏は、料理に関するウコンの治療効果についてコメントはしないが、「ウコンや他の抗酸化剤の使用が、一般的に健康に良く、HPV関連口腔がんにとってはとくに効果的である」と述べた。

参考: Mishra Alok, Kumar Rakesh, Tyagi Abhishek, Kohaar Indu, Hedau Suresh, Bharti Alok C, Sarker Subhodeep, Dey Dipankar, Saluja Daman and Das Bhudev (2015) Curcumin modulates cellular AP-1, NF-kB, and HPV16 E6 proteins in oral cancer ecancer 9 525 DOI: 10.3332/ecancer.2015.525

http://ecancer.org/news/7234   
(2015年4月23日公開)

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