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ecancer : 肺がん : 喫煙者がタバコによるリスクを軽視することによる危険性

19 May 2015

数十年にわたる公共衛生キャンペーンにもかかわらず、多くの人は、一日数本といえどもタバコが健康上のリスクとなることを軽視していると、フランスの研究者がスイスで開催したEuropean Lung Cancer Conference(ELCC)にて発表した。

マルセイユ、Hopital NordのLaurent Greillier氏は、「喫煙撲滅運動は終わらない」と、ELCCでの発表で結論を述べた。

Greillier氏らは、40歳から75歳のフランス人1,602名を対象とした調査から得たデータを分析した。

この「EDIFICE」調査では、がん歴のない1,463名を対象とした。そのうち481名は元喫煙者で、330名は現在の喫煙者であり、一日の平均タバコ摂取本数は14.2本である。

Greillier氏は、「喫煙が、さまざまながん、とくに肺がん発症の危険因子であることは知られている。この新しい調査では、これらの疾患の発症リスクを認識することで、個々の喫煙歴が、疾患の発症リスクの認識に影響を及ぼすかもしれないと仮設を立てた。すなわち、喫煙未経験者におけるリスクの最小化は難しいが、喫煙者におけるリスクは最小化されるかもしれないと予測した」と、述べた。

ところが、全サンプル集団のうち34%においては、1日最大10本のタバコを摂取しても肺がんリスクには関連しないと見なされた。Greillier氏は、「この知見は、印象的かつ脅威的である。多くの人は、タバコ摂取量が低い場合は“安全である”と考える。われわれの研究にて、“安全な”タバコはないと答えたのは、被験者のうちたったの半数であった」と述べた。

現喫煙者の半数しか肺がんリスクが平均リスク集団よりも高いと考えておらず、肺がんのリスクが禁煙後にもなくならないことを意識しているのは40%未満であった。

「人々は健康のためにタバコの危険性を認識しているようだが、リスクは喫煙者本人にあるのではなく、他の人々にあることを考慮すべきである」と、Greillier氏は述べた。

「公衆衛生政策がタバコのパンデミックに注力し続けることは不可欠である。われわれの知見より、タバコのリスクに関するキャンペーンを早急に開始することが示唆される。タバコ撲滅運動は終わらない!」

当研究について、International Association for the Study of Lung Cancer(IASLC)、USのBoard MemberであるCarolyn Dresler氏は、「この結果は一般的な国際的状況を示している」と述べた。

「頻繁にタバコを摂取する人は、このリスクを軽視する傾向があり、“否定”的な考えがまだ一般的であると思われる。腫瘍医そしてタバコ制御支持者として、そういった知識不足が一般的であるという不幸な状況に、私は驚きを隠せず、また、ショックをうけた」と、Dresler氏は述べた。

「肺がんリスクは喫煙期間、そして一日の摂取量に最も左右される。心血管疾患の発症リスクは、一日たばこ1本で始まる。これより、本調査では、タバコリスクに関する教育が必要不可欠であることが示された」

「とくに喫煙を続ける人に対して、喫煙の実リスクに関する正確な情報を広めることは大変重要である」

「われわれは皆、“否定的遺伝子”を持っている。この調査から明らかである“否定的認識”を変える場合、リスクとの関連性を明確に繰り返し教育する必要がある」と、Dresler氏は結論を述べた。

http://ecancer.org/news/7222
(2015年4月22日公開)

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