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27 Nov 2025
研究者らが主導した新たな研究により、進行期基底細胞がん(BCC)患者は、治療過程の早期に免疫療法を受けることで恩恵を受ける可能性があることが示された。
第Ⅱ相臨床試験(NCT03521830)の結果は、10月20日にEuropean Society for Medical Oncology(ESMO)年次集会で発表され、初回治療としてのニボルマブ(PD-1免疫チェックポイント阻害薬)は、切除不能なBCC患者29例において客観的奏効率(ORR)52%を示したことが明らかになった。
客観的奏効率とは、治療後にがんが縮小または消失した患者の割合を指す。
本研究におけるORRは、現行の標準治療であるヘッジホッグ経路阻害薬投与後に、二次治療の抗PD-1抗体を投与した際に報告されている奏効率(約25〜30%)と比較して、有意に高いと研究者らは報告している。
「われわれの結果は、進行期基底細胞がん患者において、ヘッジホッグ経路阻害薬投与後ではなく、初回治療(front line)で抗PD-1抗体を投与することにより、腫瘍反応の可能性を改善できることを示している。これらの知見を、より大規模な無作為化試験でさらに検証することを楽しみにしている」と、Johns Hopkins Kimmel Cancer Centreおよび Bloomberg~Kimmel Institute for Cancer Immunotherapyの腫瘍学助教授であり、本研究の共同責任者の一人であるGovind Warrier, M.D., M.P.H.は述べている。
研究者らはまた、ニボルマブ単独で病勢が進行した患者において、抗LAG-3免疫チェックポイント阻害薬であるrelatlimabをニボルマブに追加することにより、腫瘍退縮を誘導し得るかどうかについても検討した。
このような患者13例のうち、ORRは31%(13例中4例)であった。
この併用療法を検証した根拠は、メラノーマ研究で抗PD-1に抗LAG-3を追加することで、抗PD-1単剤に対する耐性を克服するのに役立つという有望な結果と、BCCにおいてLAG-3が重要な免疫チェックポイントである可能性を明らかにしたJohns Hopkinsの研究成果に基づくものである。
「われわれは、LAG-3が進行性の基底細胞がんの腫瘍微小環境において一般的に発現していることを見出した。これは、LAG-3の遮断がこれらの患者にとって魅力的な治療選択肢となり得る可能性を示唆している」と、Julie Stein Deutsch, M.D.(Johns Hopkins University School of Medicineの皮膚科、病理学、腫瘍学の助教授であり、Bloomberg~Kimmel Institute for Cancer Immunotherapyのメンバー、かつ本研究の共同責任者)は述べている。
LAG-3は、Bloomberg–Kimmel Institute for Cancer Immunotherapyの研究者らによって、最初に共同で特徴づけられた。
ニボルマブやrelatlimabのような免疫チェックポイント阻害薬は、がんが免疫系を回避するために利用するタンパク質を遮断することによって作用し、体内の免疫細胞が腫瘍細胞を認識し、破壊できるようにする。
ニボルマブは、メラノーマおよび他のいくつかのがんに対してFDA承認を受けている。
Relatlimabをニボルマブと併用する療法は、メラノーマに対してFDAで承認されており、他のさまざまながん種の患者を対象に検証が進められている。
Annals of Oncology誌に掲載された報告によると、米国では毎年約1万人の患者が切除不能の基底細胞がんを発症している。
現在の初回治療であるヘッジホッグ経路阻害薬は、反応が短期間で終わること、そして忍容困難な副作用によって、しばしばその有効性が制限されている。
研究者らによれば、二次治療の抗PD-1抗体に対する奏効率(約20〜30%)は、初回治療の抗PD-1抗体に対する他の皮膚がんの奏効率(約40〜50%)と比較して低い。
「これらの知見は、有効な治療法がほとんどない進行期基底細胞がん患者に対して、転帰を改善するための重要な機会を浮き彫りにしている」とWarrier氏は述べた。
(2025年11月19日公開)