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e-cancer:頭頚部がん 研究速報:相乗的治療アプローチががん免疫療法を飛躍的に強化

12 Aug 2025

頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)は、口腔や鼻腔周辺の細胞に発生するがんの総称である。

HNSCCは、年間89万件の新規症例と45万件の死亡をもたらし、全世界のがん診断およびがん死亡の約4.5%を占めている。

HNSCCの治療選択肢は非常に限られており、罹患患者の約半数が本疾患で死亡している。

現在の治療法は、手術、放射線療法および化学療法で構成され、有効である場合もあるが、効果は限定的であり、重大な副作用を伴う。

このアンメット・メディカル・ニーズに対応するため、University of California San Diego School of Medicineの研究者らは、HNSCCの治療成績を向上させる新たなアプローチを模索している。

HNSCCの一種である口腔がんに関する新たな研究において、研究者らは、2種類の治療法を正確なタイミングで実施することで、腫瘍近傍に存在し、腫瘍に対する免疫応答を媒介する上で重要な役割を担う腫瘍流出リンパ節を保護し、治療成績を改善できる可能性を示した。

研究者らは、以下の知見を得た:

  • 口腔がんを有するマウスにおいて、腫瘍流出リンパ節を温存する放射線療法を実施した後、免疫療法を実施したところ、腫瘍が完全かつ持続的に消失する反応(腫瘍が検出不能となる)を認めた。この効果は、本アプローチを受けたマウス20匹中15匹で確認された。
  • 両治療法は相乗的に作用し、活性化CCR7+樹状細胞という特定の免疫細胞が腫瘍からリンパ節へ移動するのを促進した。

これらの細胞は、腫瘍に対するより強力な免疫応答を誘発するのに寄与した。

この現象は、治療を受けたすべてのマウスで認められた。

本研究の結果は、HNSCCの治療のみならず、現行の標準治療に抵抗性または無反応性を示す他のがんに対しても重要な意義を持つ可能性がある。

本研究はまた、がん生物学における腫瘍流出リンパ節の役割に関する貴重な生物学的知見を提供しており、新たな治療法の開発にさらなる影響を与える可能性がある。

この治療実施のタイミングを工夫する方法の可能性を十分に検証するには、さらなる研究が必要であるが、本研究結果は、患者への利益を最大化するために治療の順序とタイミングを最適化することの重要性を示している。

研究者らは現在、これらの戦略を活用して頭頸部がん患者の治療成績を改善することを目的に、Providence Earl Chiles Cancer Centreの研究者と共同で臨床試験を実施している。

本研究はNature Communications誌に掲載された。

 

https://ecancer.org/en/news/26811-research-alert-synergistic-treatment-approach-supercharges-cancer-immunotherapy

(2025年7月29日公開)

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