ニュース
27 Feb 2025
Pharmaand GmbHは本日、イングランド、ウェールズ、北アイルランドにおいて、英国のNational Institute for Health and Care Excellence (NICE)が、2月19日に進行性高異型度上皮性卵巣がん、卵管がん、原発性腹膜がんの維持療法の選択肢としてrucaparibの使用を推奨するガイダンスの最終草案を公表したと発表した。
これは、成人におけるプラチナ製剤をベースとした第一選択化学療法に対する完全奏効または部分奏効後、BRCA遺伝子変異陰性かつ相同組換え修復欠損(HRD)陽性、またはBRCA遺伝子変異陰性かつHRD陰性もしくは不明であり、NHSイングランドのBEV3およびBEV10コミッショニング承認基準を満たさずベバシズマブが治療選択肢とならないか、禁忌もしくは忍容性がない場合に適用される。
「本日の決定は、イングランド、ウェールズ、北アイルランドの進行卵巣がんの女性にとって意義ある前進となる」と、pharma&の創設者兼Managing DirectorのFrank Rotmann氏は述べた。
「我々は、対象となるすべての患者がrucaparibにアクセスでき、その恩恵を受けられるようにすることに尽力している」現在、英国で卵巣がんと診断された女性のうち、10年以上生存しているのは3名に1名だけである。
卵巣がんは、英国女性におけるがん関連死の原因の中で6番目に多い。
2017~2019年にかけて、Cancer Research UKは7,500名以上の女性が新たに卵巣がんの診断を受け、75%以上の女性が進行期と診断されたと推定している。
「対象となるBRCA遺伝子変異陰性患者に対してrucaparibが使用可能となったことは、重要な節目であり、無増悪生存期間を改善し、病勢進行のリスクを低減することが示されている新たな治療選択肢を提供するものである」とImperial College London(英国/ロンドン)のIain McNeish教授は述べた。
「今回の決定は、進行卵巣がんに直面している患者の転帰を改善するための我々の継続的な取り組みの前進を意味する」
「卵巣がんNPM-GLB-RUC-178-(19-02-2025)症例の75%を占めるHRD陽性・陰性に関わらず、BRCA遺伝子変異を有さない進行性高異型度上皮性卵巣がん、卵管がん、原発性腹膜がんの対象患者に対する第一選択維持療法として、rucaparibが使用可能になったことをOvacome社は嬉しく思う」と、Ovacome社のCEOであるVictoria Clare氏は述べた。
「化学療法後、卵巣がん患者には治療選択肢が必要であり、今回の決定は対象となる患者にとって非常にポジティブなニュースであり、患者および患者を治療する臨床医にもう一つの重要な治療選択肢を与えるものである」
rucaparibの保険償還は、2024年1月にMedicines and Healthcare Products Regulatory Agency (MHRA)の承認を受けており、国際二重盲検無作為化第Ⅲ相ATHENA試験(GOG 3020/ENGOT-ov45)(NCT03522246)の結果に基づいている。
ATHENA-MONO試験では、新たに進行性上皮性卵巣がん、卵管がん、原発性腹膜がんと診断された患者538名を対象に、維持療法としてrucaparib単剤療法を評価した。
ATHENA-MONO試験では、rucaparibは女性においてプラセボと比較して治験責任医師の評価による無増悪生存期間(PFS)を有意に改善した。
ATHENA-MONO試験で観察された安全性プロファイルは、rucaparibに関する米国および欧州の現行ライセンスと一致していた。
(2025年2月24日公開)