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30 Oct 2024
2024年10月8日、Oncoscience (第11巻)に「“Complete and long-lasting response to immunotherapy in a stage IV non-small cell lung cancer with brain metastasis.”」と題する新たな症例報告が発表された。
本症例報告の抄録で強調されているように、肺がん患者の約 20% は診断時に脳転移を有しており、これは予後不良に関連し、QOLに悪影響を及ぼす。
免疫チェックポイント阻害剤(ICI)や分子標的治療薬などの新たな全身治療の選択肢の出現により、ステージIVの肺がん患者の予後は変化した。
しかし、脳転移を伴うステージ IV の肺がん患者において、局所療法および全身療法の治療順序が及ぼす影響は依然として明らかになっていない。
Hospital Pedro Hispano(ポルトガル・Matosinhos)のDepartment of Medical Oncology研究員のMafalda Costa氏とHelena Magalhães氏は、ステージIVの非小細胞肺がん(NSCLC)および脳転移と診断された51歳男性の症例を報告した。
全脳放射線療法(WBRT)を受けた後、患者は免疫チェックポイント阻害剤による2次治療で頭蓋内および頭蓋外の完全奏効を達成した。
現在、全生存期間87 カ月、無増悪生存期間73 カ月であり、最適なQOLを維持している。
「我々は、WBRTと免疫療法の治療順序が、この予期せぬ結果を説明できるのではないかという仮説を立てた」
(2024年10月21日公開)