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17 Sep 2024
第Ⅲ相試験のデータから、PD-L1陽性の進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対して、ivonescimabはペムブロリズマブと比較して統計学的に有意かつ臨床的に意味のある無増悪生存期間(PFS)の改善を示すことが明らかになった。
その結果は本日、International Association for the Study of Lung Cancer (IASLC) 2024 World Conference on Lung Cancerで発表された。
HARMONi-2試験では、中国の55施設から398名の患者を無作為に割り付け、3週間ごとにivonescimab(20mg/kg)またはペムブロリズマブ(200mg)のいずれかを投与した。
本試験の適格患者は、未治療の局所進行または転移性NSCLCで、ECOG PS 0-1、PD-L1陽性 (TPS 1%以上)であるが、EGFR遺伝子変異もしくはALK遺伝子再配列は陰性であることとされた。
予定されていた中間解析では、ivonescimabのPFS中央値は11.14カ月で、ペムブロリズマブで観察された5.82カ月よりも有意に長いことが示された。
これは、進行または死亡のリスクが49%低下したことを意味している(層別化ハザード比 [HR]、0.51;95%CI、0.38~0.69;p<0.0001)
中国、上海にあるShanghai Pulmonary HospitalのCaicun Zhou博士によると、ivonescimabの有用性は、扁平上皮NSCLCおよび非扁平上皮NSCLC患者、PD-L1発現レベルが異なる、肝転移または脳転移を有する患者など、様々なサブグループで一貫して認められた。
Zhou氏は、両治療法の安全性プロファイルは同等で あり、ivonescimabに新たな安全性シグナルは確認されなかったと報告した。
治療関連の重篤な有害事象(TRSAE)は、ivonescimab投与群で20.8%、ペムブロリズマブ投与群で16.1%に発現した。
グレード3以上の免疫関連有害事象も、両群間で同等であった。扁平上皮がん患者では、グレード3以上の治療関連有害事象は両群間で同程度であった。
「HARMONi-2試験の結果は、PD-L1陽性の進行NSCLC患者に対する有望な一次治療の選択肢としてivonescimabの使用を支持するものであり、この困難な疾患を管理するための新しい有効な選択肢を提供する可能性がある」と同氏は述べた。
「これらの結果は、新たな標準治療としてのivonescimabの可能性を示している」
(2024年9月9日公開)