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e-cancer:肺がん FDAがアレクチニブをALK陽性非小細胞肺がんの術後補助療法として承認

02 May 2024

2024年4月18日、米国食品医薬品局(FDA)は承認検査で検出された未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)陽性非小細胞肺がん患者に対する腫瘍切除後の補助療法としてアレクチニブを承認した。

アレクチニブの処方情報はこちら(英語)に掲載。

有効性は、腫瘍完全切除ALK陽性非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象とした国際共同無作為化非盲検試験(ALINA、NCT03456076)で示された。切除可能なIB期(腫瘍径4cm以上)-IIIA期(AJCC第7版)のNSCLCで、局所的に実施されたFDA承認ALK検査、またはVENTANA ALK (D5F3) CDxアッセイによりALK遺伝子転座が確認された患者を適格とした。腫瘍切除後の計257人の患者を、アレクチニブ600mg1日2回経口投与群もしくはプラチナ製剤ベース化学療法群に無作為に割り付けた(1:1)。

主要評価項目は、II-IIIA期NSCLC患者のサブグループにおける無病生存期間(DFS)および試験集団全体(IB-IIIA期)におけるDFSであり、治験責任医師が評価した。II-IIIA期のNSCLC患者におけるDFS中央値は、アレクチニブ群では未到達(95%信頼区間[CI]推定不能[NE]、NE)、化学療法群では44.4ヵ月(95%CI:27.8、NE)であった(HR 0.24 [95%CI:0.13-0.45]、p<0.0001)。全対象集団においても同様の結果が認められ、DFS中央値はアレクチニブ群で未到達(95%CI:NE、NE)、化学療法群で41.3ヵ月(95%CI:28.5、NE)であった(HR 0.24 [95%CI:0.13-0.43]; p<0.0001)。

アレクチニブ服用患者に最も多くみられた(20%以上)副作用は、肝毒性、便秘、筋肉痛、COVID-19、疲労、発疹、咳であった。

アレクチニブの推奨用法・用量は600mg/日で、食事とともに1日2回経口投与を2年間継続もしくは疾患の再発または許容できない毒性が認められるまで継続する。

本レビューは、FDA Oncology Center of ExcellenceのイニシアチブであるProject Orbisの下で行われた。Project Orbisは、国際的なパートナー間でがん治療薬の申請と審査を同時に行うための枠組みを提供している。本レビューでFDAはオーストラリア医療製品規制庁(TGA)、カナダ保健省(Health Canada)、イスラエル保健省(Israel’s Ministry of Health)、スイス医療庁(Swissmedic)、英国医薬品・医療製品規制庁(MHRA)と協力した。Project Orbisに関係する他の規制当局でも申請審査が進行中である。

 

https://ecancer.org/en/news/24610-fda-approves-alectinib-as-adjuvant-treatment-for-alk-positive-non-small-cell-lung-cancer

(2024年4月23日公開)

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