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30 Jan 2024
2024 年 1 月 12 日、米国食品医薬品局(FDA)は、FIGO 2014 ステージ III~IVA子宮頸がん患者に対して化学放射線療法 (CRT) とペムブロリズマブの併用を承認した。
(ペムブロリズマブの詳しい処方情報はここをクリック)
有効性は、根治手術、放射線療法、全身療法を受けていない子宮頸がん患者1,060名が登録した多施設無作為化二重盲検プラセボ対照試験KEYNOTE-A18(NCT04221945)で、評価された。
この試験には、FIGO 2014ステージIII~IVAの患者596名と、FIGO 2014ステージ IB2~IIBでリンパ節陽性疾患の患者462名が含まれた。
患者は、ペムブロリズマブ200 mgまたはプラセボを3週間毎に5サイクル+CRT投与群に無作為(1:1)に割り付けられ、その後、ペムブロリズマブ400 mgまたはプラセボを6週間毎に15サイクル投与を受けた。
CRT レジメンは、シスプラチン 40mg/m2を週1回5 サイクル (オプションで 6 サイクル目)静注し、外部照射療法(EBRT)後に小線源療法を行った。無作為化は、計画されたEBRTの種類、病期、および計画された総放射線治療線量によって階層化された。
主な有効性の評価項目は、治験責任医師がRECIST v 1.1によって評価した無増悪生存期間 (PFS)、または組織病理学的確認,および全生存期間 (OS) であった。この試験では、集団全体でPFSが統計的に有意に改善したことが立証された。
FIGO 2014ステージIII~IVAの患者596名を対象とした探索的サブグループ 解析では、PFSハザード比(HR)推定値は0.59(95% CI:0.43、0.82)で、ペムブロリズマブ群の21%がPFSイベントを経験したのに対し、プラセボ群では31%であった。
対照的に、FIGO 2014ステージIB2~IIBの患者462名を対象とした探索的サブグループ解析では、PFS HR推定値は0.91(95% CI:0.63、1.31)であり、集団全体におけるPFSの改善は主にFIGO 2014ステージIII~IVAの患者に起因したことを示している。
PFS 分析の時点で、OS データは未熟だった。
化学放射線療法併用群に発現した最も一般的な副作用(10%以上)は、吐き気、下痢、嘔吐、尿路感染症、疲労、甲状腺機能低下症、便秘、食欲減退、体重減少、腹痛、発熱、甲状腺機能亢進症、排尿障害、 発疹、骨盤痛である。
ペムブロリズマブの推奨される用法は、200mgを3週間ごとに静注、または400 mgを6週間ごとに静注し、症勢進行、許容できない毒性が認められる まで、または最長24か月間とする。ペムブロリズマブを同日投与の場合は、化学放射線療法の前に投与する。
このレビューは、FDA Oncology Center of Excellenceのイニシアティブである Project Orbis の下で実施した。Project Orbis は、国際的なパートナー間で腫瘍治療薬の申請と審査を同時に行うための枠組みを提供する。
この審査のために、FDA はAustralian Therapeutic Goods Administration (TGA)と、Brazilian Health Regulatory Agency (ANVISA)と協力した。 他の規制官庁でも申請審査が継続中である。
この審査では、FDAの審査を促進するために、申請者から任意で提出されたAssessment Aid を使用した。
この申請は優先審査を受けた。FDAの迅速なプログラムはGuidance for IndustryにあるExpedited Programs for Serious Conditions-Drugs and Biologics に記載されている。
(2024年1月16日公開)