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e-cancer:肺がん がん併用療法は腫瘍を縮小させ、進行非小細胞肺がん患者の生存転帰を改善

19 Jul 2023

ペムブロリズマブはステージIIIの非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対する治療薬として承認されているが、この治療が奏効する患者は一部に限られている。

研究者らによれば、治療の失敗はしばしば腫瘍の微小環境の違いによって引き起こされるという。

Yale Cancer Centerの研究者らが主導する進行中の第II相試験(KEYNOTE-495/KeyImPaCT)では、ペムブロリズマブと他の治療法を併用することで、標的腫瘍が縮小し、進行NSCLC患者の奏効率が高くなることが明らかになった。

この新しい研究は7月10日付のNature Medicine誌に掲載された。

「進行NSCLC患者に対するペムブロリズマブベースの治療レジメンの有望な結果を示すこの新しい知見を共有できることを嬉しく思う」と、Yale Cancer Center副所長でYale School of Medicineのトランスレーショナルリサーチ担当副学部長である上席著者のRoy Herbst氏は述べた。

「われわれは、治療レジメンが患者の生存アウトカムの改善に役立ったことに非常に満足している」

この研究では、がん細胞における遺伝子発現と遺伝子変異の量に基づいて、患者をバイオマーカーで定義された4つのグループに分類した。

基本的に、患者は同様の腫瘍微小環境によってグループ化された。

次に、4つの各グループの患者を、他の3つのがん治療法、レンバチニブ (レンビマ)、quavonlimab、またはfavezelimabのいずれかとペムブロリズマブ (キイトルーダ) 併用投与にランダムに割り当てた。

「バイオマーカーで定義されたサブグループに患者を分類するというこの研究のアプローチにより、潜在的な独自の耐性メカニズムを特定し、それに応じて治療戦略を調整することができる」と、Herbst氏は語った。

本試験では、客観的奏効率(ORR)、すなわち治療に対して部分奏効または完全奏効を示した患者の割合、無増悪生存期間(PFS)、安全性が評価された。

この研究では、ORRの範囲はI群で0~12%、II群で27.3~33.3%、III群で13.6~40.9%、IV群で50~60%と報告されており、その範囲は異なる治療法の組み合わせの結果を包含している。

IV群では58%以上の患者で標的腫瘍サイズが少なくとも30%縮小した。

PFSもIV群で最も高く、6.3~17.8か月であった。

治療関連の有害事象として最も多かったのは、高血圧、皮膚のかゆみ、疲労などであった。

本試験の中間結果では、各治療法の組み合わせにより、特にIV群で抗腫瘍活性が認められた。

本試験の追加研究により、NSCLCおよび他の腫瘍型における特定の分子サブタイプを標的とした最適な併用療法に関するさらなる知見が得られるであろう。

「これらの知見は、NSCLC患者の転帰改善における個別化医療の重要性を補強し、ペムブロリズマブ併用療法のさらなる進歩への道を開く」と、Herbst氏は述べた。

https://ecancer.org/en/news/23349-combination-cancer-therapies-can-shrink-tumours-and-improve-survival-outcomes-for-patients-with-advanced-non-small-lung-cancer

(2023年7月13日公開)

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