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28 Apr 2023
新たな研究によると、進行性皮膚がん患者に対する免疫療法として免疫チェックポイント阻害剤を投与する際には、ビタミンD濃度を正常に維持することが重要である可能性がある。
本研究はWiley社発行の米国がん学会の査読付き学術誌であるCANCER誌オンライン版に掲載された。
ビタミンDは免疫系の調節など、身体に多くの影響を与えている。
ビタミンD濃度が免疫チェックポイント阻害剤の効果に与える影響を調べるため、研究者らは進行性メラノーマ患者200人を対象として、免疫療法治療前および治療中12週間ごとに採取した血液を分析した。
免疫チェックポイント阻害剤に対する良好な奏効率は、ベースラインのビタミンD濃度が正常、またはビタミンD補充により正常値を得たグループの56.0%に認められたのに対し、ビタミンDの補充がなくビタミンD濃度が低かったグループでは36.2%にとどまった。
無増悪生存期間(治療開始からがんが進行するまでの期間)は、ビタミンD正常値群で11.25カ月であったのに対し、低濃度群では5.75カ月であった。
「もちろん、ビタミンD自体は抗がん剤ではないが、免疫チェックポイント阻害剤のような抗がん剤による反応を含め、免疫系が適切に機能するためには正常な血清ビタミンD濃度が必要である」と、筆頭著者であるポーランド・ポズナン医科大学のŁukasz Galus, MDは述べた。
「適切な無作為化試験を通じて今回の知見を確認した上で、メラノーマの管理においてビタミンD濃度の評価と補充を考慮することができると我々は考えている」
(2023年4月23日公開)