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e-cancer:ASCO GU 2023 膀胱温存治療試験の最新情報:RETAIN BLADDER

06 Mar 2023

筋層浸潤性膀胱がん患者の実験グループの半数が膀胱の維持に成功し、転移がんを発症せずに、RETAIN BLADDER第II相臨床試験の2年間のエンドポイントに達したという最終結果を、サンフランシスコで開催された2023 American Society of Clinical Oncology Genitourinary Cancers SymposiumでFox Chase Cancer Centerの研究者らが報告した。

研究者らは、全患者群における2年無転移生存率の総合的な基準を満たすことはできなかったが、この結果は、その後のRETAIN BLADDER IIおよびIII試験に反映されると、この研究を率いたFox Chaseの血液学/腫瘍学部門の准教授Daniel M. Geynisman医師は述べた。

「次の試験であれ、その次の試験であれ、われわれは反復プロセスを通じて、患者の治療方法を改善し、QOLを維持し、臓器保存の選択肢を提供しようとし続けている」と、Geynisman氏は述べた。

RETAIN BLADDERは、筋層浸潤性尿路上皮がん患者が最終的に膀胱を残すことができるかどうかの確認を目的としている。

現在、標準的治療法としては、化学療法を行い、外科的に膀胱を摘出する方法がとられている。

しかし、患者によっては、化学療法によってがんが消失し、その後の膀胱切除術(膀胱を切除する手術)が不要になる場合もある。

研究者らは、化学療法後にがんの証拠がなく、膀胱摘出を免れた筋層浸潤性尿路上皮がん患者26名(積極的監視群)と標準治療を受けた45名(対照群)の結果を比較した。

本試験のエンドポイントは、2年無転移生存率だった。

「膀胱摘出手術を受ける患者も受けない患者も、一定の割合で不幸にも転移性疾患の発症が予想される」と、Geynisman氏は述べる。

「疑問だったのは、もしこの方法で一部の人を手術に移行させないようにした場合、転移性疾患という非常に重要なエンドポイントに関して、少なくとも同等の効果が得られるのだろうかということである。もしそうなら、何人かは大きな手術をせずに済み、膀胱も確保でき、それだけで勝利と言えるからである」

2年後、積極的監視群26名のうちほぼ半数(46%)が転移を起こすことなく生存し、放射線照射もなく膀胱を保持していた。

しかし、積極的監視群では26名中10名(38%)、対照群では45名中14名(31%)が転移を起こし、統計的に同じ割合だった(p=0.6)。

2年無転移生存率も、積極的監視群77%、対照群67%と、2群間で統計的に同等であった(p=0.82)。

「これらのデータを見ていて、私たちが疑問に思うのは、次のようなことである。積極的監視群で、後に転移を起こした患者10名に対して、より早い時期に膀胱摘出術を行えば治癒したのだろうか。もしそうなら、どのようにすればそのような人たちを早期手術に導くことができるのか、また、安全に膀胱を残すことができる人たちには膀胱摘出術を免除できるのか」と、Fox Chaseの血液学/腫瘍学部門の教授であり研究の共著者であるElizabeth Plimack医師は述べている。

この結果は、Geynisman氏と研究者らが、その後の試験をどのように進めていくかに反映される。

積極的監視群の参加者らが膀胱に局所再発を起こした場合、局所療法を続けるよりも膀胱を摘出した方が良いことがわかった。

積極的監視群で転移性疾患を発症した10名では、90%が最初に局所性疾患を発症して再発した。

「この試験に参加し、監視を受けることになった患者は、医師と同様に、膀胱を摘出しないことに本当に興奮し、献身的に取り組んでいたことが想像できる。現在進行中、あるいは今後実施されるこのアプローチの臨床試験において、患者の相談に乗る際には、この点に十分留意する必要があると思う」と、Geynisman氏は述べた。

次のバージョンであるRETAIN BLADDER IIでは、筋層浸潤性膀胱がんの患者に、化学療法単独ではなく、化学療法と免疫療法を最初に組み合わせて投与する。

研究者らは、この併用療法が膀胱を温存している患者において、がんの根絶に優れ、2年無転移生存率を改善するかどうかを調べる予定である。

https://ecancer.org/en/news/22709-asco-gu-2023-update-on-bladder-sparing-treatment-trial-retain-bladder

(2023年2月15日公開)

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