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e-cancer:乳がん 乳がんの新たな薬剤耐性メカニズムを発見

14 Oct 2022

Università Cattolica(ローマ)とIIGM Foundation〔Candiolo Institute(トリノ)〕の研究者らは、乳がんにおいて、がん幹細胞(腫瘍を養い、再発や転移を引き起こす細胞)の形成を引き起こす新しい薬剤耐性メカニズムを発見した。

また、薬剤耐性の出現を回避・防止する実験的な治療法も考案している。

この結果は、Nature Immunology誌に掲載された。
本研究は、トリノのキャンディオーロにあるFPO-IRCCSのCandiolo InstituteのIIGM Foundation(Italian Institute for Genomic Medicine:Compagnia di San Paolo Foundationの一部)のRuggero De Maria教授とIlio Vitale教授が率いる一般病理・臨床病理部門、トランスレーション医学・外科部門のAntonella Sistigu氏とMartina Musella氏によって調整された。

研究チームは、治療中に腫瘍がどのように進化し、治療に対する耐性をどのように獲得していくのかを発見した。

「より具体的には、われわれは、化学療法によって死滅する一部の腫瘍細胞が、腫瘍の微小環境において、通常は免疫系に警告を発して活性化する”alarmins”と呼ばれる因子群を放出することを実証した」と、Sistigu氏とMusella氏は説明している。
しかし、逆説的ではあるが、I型インターフェロンなどのこれらの”alarmins”の一部は、残存がん細胞を再プログラムし、腫瘍の致命的な貯蔵場所であるがん幹細胞へと変化させることができる。これらの幹細胞は、例えば、病気の再発や転移の原因となっている」

がん幹細胞は、免疫系の制御を逃れ、高い浸潤性と攻撃性を持っている。

研究チームは、この薬剤耐性のメカニズムが「KDM1B」と呼ばれるタンパク質の活性化に依存していることを発見した。

KDM1Bは、遺伝子発現を制御・調節している。

動物モデルで確認後、「5種類の患者コホートを研究し、このメカニズムが患者にも有効であることを確認した」と、Ilio Vitale氏は説明する。

そして、実験室での実験で、KDM1Bを阻害するとがん幹細胞の形成が抑制され、治療効果が高まることが確認された。

「これらの結果に基づき、われわれは、KDM1Bを阻害する実験的薬剤と特定の化学療法剤および免疫療法剤の併用療法を提案し、いかなる治療にも抵抗性の幹細胞集団の形成を防ぎ、効果的に標的化する」と、研究者らは強調している。

この研究の次のステップは、臨床試験で患者を対象に併用療法を評価することであると、Sistigu氏は結論付けた。

https://ecancer.org/en/news/22261-a-new-mechanism-of-drug-resistance-discovered-for-breast-cancer

(2022年10月7日公開)

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