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e-cancer:乳がん 乳房密度と良性乳房疾患は乳がんリスクを高める

27 May 2022

Radiology誌掲載の大規模研究では、乳房組織が高密度で良性乳房疾患のある女性は将来の乳がんリスクが高く、テーラーメイドのマンモグラム検診戦略が有益である可能性が示された。

良性乳房疾患とは、がんではない乳房のしこりや嚢胞、乳頭分泌物などを指す。女性も男性もかかる可能性のある一般的な疾患である。

研究では、マンモグラフィによる乳房密度と良性乳房疾患が乳がんの強力な危険因子であることが示された。この2つの危険因子の複合的な影響については、あまり知られていない。

本研究では、韓国人女性390万人を対象に、マンモグラフィーの乳房密度と良性乳房疾患の組み合わせによる乳がんリスクを調査した。韓国では40歳以上の全女性を対象にマンモグラフィーによる乳がん検診が実施されており、研究者らは解析のための膨大なデータベースを入手した。

平均10年以上の追跡調査期間中に、58,000人以上の女性が乳がんを発症した。乳がんを発症した女性のうち、18.4%にあたる10,729人が良性乳房疾患だった。

「これらの良性乳房疾患は、がん化、または生命を脅かすものではないが、今回の結果は、これまでの知見から得られたエビデンスとともに、乳がんリスクを高める可能性を示している」と、韓国ソウルの漢陽大学医学部予防医学科の研究主任であるBoyoung Park氏は述べている。

乳房密度がきわめて高い女性では、乳がんリスクが3.2%であった。これは、脂肪質の乳房組織を持つ女性の1.36%より有意に高かった。

乳房密度が低い、または良性乳房疾患のない女性と比較すると、この2つの危険因子がともに乳がんリスクを高めていた。

この研究は、東アジアの女性における良性乳房疾患と乳房密度を検討した最大規模のものである。その結果は、乳房組織の密度が高く、良性乳房疾患の既往がある女性には、オーダーメイドの検診レジメンが有効であることを示唆している。乳がんリスクが高い女性には、MRIや超音波による補足的なスクリーニングが推奨されることが多い。

「今回の結果から、乳房の密度が高く、良性乳房疾患がある女性は、補助的なスクリーニングの対象になりうると考えられる」と、Park博士の研究室で博士号を取得した共同研究者のSoyeoun Kim氏は述べた。

このような女性では、スクリーニング頻度の調整が必要な場合もある。現在の推奨事項は国によって異なる。例えば、American Cancer Society(ACS)は、女性には45歳から、40歳からはオプションで年1回の検診を推奨している。ACSの勧告によると、高リスクの女性は、30歳から毎年マンモグラフィーと乳房MRIを受けるべきである。

研究者らは現在、新しい乳がん予測モデルの開発を最終目標とした、より大規模なプロジェクトに取り組んでいる。

「われわれは、アジア女性により適した乳がん予測モデルを開発し、良性乳房疾患やマンモグラフィで検出される乳房密度など、これまでの予測モデルでは考慮されていなかった新しい特徴を盛り込む予定である」とPark博士は述べている。

https://ecancer.org/en/news/21844-density-benign-disease-raise-risk-of-breast-cancer

(2022年5月17日公開)

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