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e-cancer:がん全般 がんと闘うウイルスは攻撃前にがん細胞を衰弱させる

16 May 2022

オタワ大学とオタワ病院の研究チームは、正常な細胞を傷つけずにがん細胞に感染して死滅させるとともに、ウイルスに感染していない周辺のがん細胞にシグナルを送り、攻撃を準備するウイルスを開発した。

Nature Communications誌に発表されたこの新たな研究は、この新しい戦略が腫瘍を縮小させ、複数のがんモデルマウスで生存期間を有意に延長することを示した。

この戦略は、細胞から放出される他の細胞と融合する微小粒子である細胞外小胞に依存している。

研究チームは、感染した細胞が特定のRNAを含む細胞外小胞を生成し、周辺のがん細胞の抗ウイルス防御を鈍らせるウイルスを作製した。

そして、この新しいウイルスが、他の免疫療法や低分子薬と併用することで、がんに対する殺傷力をさらに高めることができることを見出した。

「がん細胞は、我々が行う治療法を回避するための新しい方法を常に進化させているので、複数面で同時にがんを標的とするこの治療法を設計した」と、筆頭著者でオタワ病院医学部助教授兼上級科学者のDr.Carolina Ilkow氏は述べた。「我々は、これらの観察結果は、腫瘍溶解性ウイルス(Oncolytic Virus)、miRNA治療薬、およびエクソソームベースの治療法の分野に変革をもたらすと信じている」

研究者らは、多くのグループがRNAや細胞外小胞を用いた治療法を研究しているが、これらの治療法はウイルス治療法よりも製造や保管がはるかに困難であることを指摘している。

この新しいウイルス技術は、研究室ではなく患者の体内でRNA治療薬や細胞外小胞を 「製造」し、送達するための簡単でターゲットを絞った方法を提供するため、広範な影響を与えることが期待される。

今回の研究では、がん治療法として臨床試験で検証されたマラバウイルスを使用したが、この戦略は他のウイルスにも適用できる可能性がある。

研究者らは、マウスとヒトの膵臓がんモデル、卵巣がん、乳がん、腎臓がん、皮膚がんなどの複数の異なるモデルを使用した。

https://ecancer.org/en/news/21773-cancer-fighting-viruses-soften-up-their-victims-before-attacking

(2022年4月12日公開)

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