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14 Jan 2022
第II相ZUMA-12試験は、ZUMA-1の結果を発展させ、高リスク大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)患者に対するアキシカブタジン シロルーセル(axi-cel)のファーストライン治療としての使用を評価したものである。
本試験において、axi-celは、アンメットニーズの高い集団において、高い確率で迅速かつ完全な奏効を示した。
Neelapu氏は、ASH 2021でこの研究結果を発表した。
「ZUMA-12は高リスクLBCLに対するフロントラインCAR T細胞療法の最初の研究であり、ランダム化試験で結果を確認することを楽しみにしている」と、Neelapu氏は述べる。「さらなる研究が必要であるが、この研究はaxi-celが有効であることを示しており、患者が他の治療法に曝露される前に治療を受けることで持続的な利益が得られる可能性を示唆している」
高リスクLBCLは、ダブル/トリプルヒットリンパ腫、または国際予後指標(IPI)や中間陽電子放射断層撮影(PET)スキャンで特定される追加の臨床リスク因子を持つ患者のサブグループである。
歴史的に、これらの患者の約半数は、化学免疫療法などの典型的な治療アプローチでは長期的な疾患の寛解が得られないとされている。
高リスクLBCL患者40名が登録され、axi-celによる治療が行われた。
95%がIII/IV期であり、25%が中央評価でダブルヒットまたはトリプルヒットであり、78%がIPIスコアが3以上であった。
この治療は忍容性が良好であり、新たな安全性シグナルは認められなかった。
この解析では、axi-celによる治療を受けた患者の89%が客観的奏効を示し、78%が完全奏効を示した。
データカットオフの時点で、73%の患者が中央値15.9か月の追跡調査後に継続的な奏効を示した。
DOR、イベントフリー生存期間 (EFS) およびPFSの中央値に達しなかった;12か月の推定値はそれぞれ81%, 73%, 75%であった。
12か月後の推定OSは91%であった。
研究者らは、治療に対する患者の反応の持続性を確認するために継続的な追跡調査を実施する予定である。
このような高リスク患者において、CAR T細胞療法が既存の化学免疫療法による標準治療よりも優れていることを明確に示すためには、さらなる臨床試験の実施が必要である。
(2021年12月11日公開)