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07 Jan 2022
ベネトクラックスとアザシチジンの併用療法を受けたAML患者は、フロントラインで高い奏効率を示すものの、最終的には再発する傾向があり、R/R AMLの生存率は非常に低くなっている。
Naval Daver博士が発表した研究では、マクロファージの 「私を食べるな」 というシグナルをブロックする抗CD 47抗体であるmagrolimabを併用療法に加えることが検討された。
現在進行中の第II相試験では、新たに診断されたAML、ベネトクラックスによる治療歴のないR/R、ベネトクラックス治療後のR/Rというさまざまなタイプの患者48名が登録された。
新規に診断された患者の完全奏効率は64%、CR/CRiは76%であり、TP53変異を有するフロントライン患者のCR率は64%であった。CR/CRi率は、ベネトクラックスによる治療を受けていないR/Rの患者で63%、ベネトクラックス治療後にR/Rとなった患者で27%であった。
投与1回目および2回目以降の貧血は試験参加者によく見られる副作用だったが、管理可能であり、ベネトクラックス、アザシチジンおよびmagrolimabの併用は、新たにAMLと診断された高齢/非適応患者において特に有効であることが明らかにされた。
「新たに診断された患者、特にTP 53変異を有するような高リスク患者に対する高い完全奏効率は特に有望である」と、Daver氏は述べた。「既存のベネトクラックスとアザシチジンの併用療法に本剤を追加することは、新たにAMLと診断された高齢/非適応患者を対象とした国際共同ランダム化第III相試験で評価される予定である」
(2021年12月14日公開)