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ecancer:脳腫瘍 免疫療法が脳周辺の組織に転移したがん患者に利益をもたらす可能性

26 Oct 2021

2つの新しい研究は、免疫療法が軟髄膜がん腫症(LMD)―脳や脊髄に広がったがんのまれではあるが深刻な合併症―の人々に利益をもたらす可能性があることを示している。
Massachusetts General Hospital(MGH)、Dana-Farber Cancer Institute、 Broad Instituteの研究者らが主導したこの研究は、Nature Communications誌に掲載されている。

がん治療の進歩により患者さんの生存期間は延長されたが、一部のがんは、多くの場合、体内の別の場所に再発する。

これは、腫瘍細胞が軟髄膜(脳と脊髄を覆う組織の層)と脳脊髄液に浸潤するときのLMDの発生率の最近の増加を説明するのに部分的に役立つ可能性がある。

がん患者の約5〜8%は、乳がん、肺がん、黒色腫、またはその他の悪性腫瘍の最初の診断後、LMDを発症する。 現在の治療法の選択肢がLMD患者に利益をもたらすことはめったになく、新しい治療法が緊急に必要とされている。

免疫チェックポイント阻害剤は、さまざまながんに対する免疫系の反応を高める重要な薬だが、LMDに対するそれらの効果は不明である。 調査のために、研究者らは2つの第II相臨床試験を実施した。

免疫チェックポイント阻害剤による治療前後の試験で、患者の脳脊髄液から免疫細胞とがん細胞を収集して分析したところ、研究者らは治療が効果を発揮している兆候を発見した。

たとえば、特定のがんを殺す免疫細胞数と細胞内の特定の遺伝子の発現は、治療後に高かった。

Nature Communications誌の2番目の記事は、第II相試験の1つの結果を示している。これには、がんの進行、または患者が許容できない毒性を経験するまで、イピリムマブとニボルマブ(2種類の免疫チェックポイント阻害剤)の併用療法を受けたLMD患者18名が含まれた。

主要評価項目は3か月での全生存期間であり、患者18名のうち8名がその時点で生存していた。 (歴史的に、患者はLMDと診断されてから中央値で3〜7週間生存する)患者の3分の1が1つ以上の重篤な有害事象を経験した。

患者2名は許容できない毒性のために治療を中止した。 最も頻繁な有害事象には、倦怠感、吐き気、発熱、食欲不振、発疹などがある。

著者らは、結果を検証するには、より大規模な多施設臨床試験が必要であると述べている。

「掲載されたこれらの2つの研究では、臨床試験を通じて患者に、そして実験室で顕微鏡的に、免疫チェックポイント阻害がLMD患者に有望な活動をしていることを示した。 より多くのデータが必要だが、これは免疫チェックポイント阻害がこの深刻な病気の治療に役割を果たす可能性があることを示すための刺激的な第一歩である」と、共著者である、MGHの中枢神経系転移センターの所長であり、Harvard Medical Schoolの内科学准教授であるPriscilla K. Brastianos医学博士は述べる。

https://ecancer.org/en/news/21134-immunotherapy-may-benefit-patients-with-cancer-that-has-spread-to-tissues-around-the-brain

(2021年10月21日公開)

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