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19 Aug 2021
最近の傾向分析では、子宮頸がんの発生率と死亡率が世界中のほとんどの国で安定したままであるか、低下していることを示している。
これらの割合は、各国の社会経済的発展レベル、子宮頸がん検診の利用、およびヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種率に基づいて異なる。
調査結果は、American Cancer Societyの査読付きジャーナルであるCANCER誌(Wiley社刊)に掲載されている。
子宮頸がんは、前がん病変を検出して治療するためのスクリーニングや、HPVに対するワクチン接種を通じて、予防の可能性のある疾患である。 子宮頸がんの最新の世界的なパターンと傾向を明らかにするために、中国のZhejiang University School of MedicineのMingjuan Jin氏が率いるチームは、国際がん研究機関が発表した31か国に関する情報を調査した。
研究者らは、子宮頸がんの発生率と死亡率は、より社会経済的に発展した国でより低いことを発見した。
また、過去と予測の両方の傾向は、ほとんどの国で安定しているか減少しているように見える。とくに、効果的な子宮頸がん検診とHPVワクチン接種プログラムを実施している国ではそうである。
直近の10年間で、12か国で子宮頸がんの発生率が安定し、14か国で発生率が低下し、5か国で発生率が上昇した。
子宮頸がんによる死亡率は、12か国で安定しており、18か国で減少し、1か国で増加している。
27か国の今後15年間の予測では、ほとんどが安定または減少傾向にあると予想される。
10か国は発生率が安定していると予測され、9か国は低下し、8か国は上昇すると予測されている。
子宮頸がんによる死亡率については、16か国が安定し、10か国が減少し、1か国が増加すると予測されている。
「効果的な子宮頸がんスクリーニングプログラムとHPVワクチン接種は、その適用範囲を拡大し、最終的に子宮頸がんの短期、中期、および長期の負担を軽減するために、さらに普及させる必要がある」とJin博士は述べている。
(2021年8月9日公開)