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e-cancer:肝がん 世界的調査により、肝がん治療におけるCOVID-19の第一波の大きな代償が明らかに

16 Feb 2021

スクリーニングプログラム、画像診断、生検の遅れ、肝がん患者の治療ができる医師の減少、手術の中止、臨床試験に参加する患者数の減少は、調査で報告された問題のほんの一部であった。

CIBEREH、バルセロナ大学Barcelona Clinic Liver Cancer(BCLC)グループとミラノのOspedale Maggiore Policlinicoが主導する世界的なLiver Cancer Outcomes in Covid-19(CERO-19)調査には、手術症例数の多い76のがん治療センターが含まれていた。これらの医療機関は、2020年3~6月までのCOVID-19パンデミックの第一波の期間に本調査に参加し、センターの87%が肝がん患者の臨床診療を変更していたことが分かった。これらのセンターは、ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカ、アフリカ、およびアジアに及んでいた。

世界では、毎年約80万人が肝がんと診断され、70万人が死亡している。

欧州肝臓病学会(EASL)のデジタル肝がんサミット2021で発表され、Journal of Hepatology誌に掲載された本調査結果は、診断とケアの中断の概要を明らかにした。

合計40.8%のセンターが診断手順を変更し、80.9%がスクリーニングプログラムを変更し、39.5%が病期分類または治療反応評価のために画像検査を変更したと回答した。

調査した76のセンターのうち、臨床診療を変更しなかったと回答したのは10のセンターだけであり、それらのセンターでは、サービスが利用可能であるにもかかわらず、患者はCOVID-19に感染することを恐れて来院することを躊躇していたと述べた。

主任研究者のSergio Muñoz-Martínez博士は、次のように説明している。「我々の調査結果は、パンデミックの第一波の期間中に世界中の肝がん患者のスクリーニング、診断、治療にCOVID-19が及ぼす影響を反映している。この危機による肝がん管理の変更により、より多くの患者が後期がんと診断される可能性が高まる。これらの遅延は、診断、腫瘍の進行の識別、治療の割り当て、そして最終的には予後に影響を与える」

先行研究では、転帰の悪化は治療の待機または2ヵ月の治療遅延に関連していることが示されている。

肝臓腫瘍専門看護師は、患者との電話相談とサービスのデジタル変革において、より中心的な役割を果たしていることが示された。「COVID-19による苦境は、肝臓腫瘍専門看護師の役割の拡大のための投資、および患者とその家族の教育とカウンセリングへの投資を促進した」とMuñoz-Martínez博士は付け加えた。

Muñoz-Martínez博士は、肝がんの既往歴のある患者、およびSARS-CoV-2感染中に肝がんと診断された患者におけるCOVID-19の影響に関する継続的な研究は、このパンデミックが続く間、または別の公衆衛生上の危機が発生した場合、将来適用すべき最も適切な対策の情報を得るため、またCOVID-19の実際の影響を特定するために不可欠であると説明した。

「さらなる解析は、この壊滅的な健康危機の期間に実施された戦略の臨床的有効性に関する貴重な情報を提供するであろう」とMuñoz-Martínez博士はコメントした。

https://ecancer.org/en/news/19600-global-survey-reveals-heavy-toll-of-covid-19-first-wave-on-liver-cancer-care

(2021年2月5日公開)

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