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e-cancer:ACR 学会報告:COVID-19患者に対する免疫療法

02 Aug 2020

シンシナティ大学がんセンターの研究者らがまとめた予備データによると、免疫療法はがん患者のCOVID-19による合併症を悪化させるとは限らないという。

このデータは、オンラインで開催されたAmerican Association for Cancer Research Virtual Meeting: COVID-19 and Cancerで、シンシナティ大学のポスドク研究員であるLayne Weatherford博士が発表した。

Weatherford氏は、シンシナティ大学医学部血液腫瘍学部門准教授であり、シンシナティ大学がんセンター臨床試験室の医学部長で腫瘍学者であるTrisha Wise-Draper博士の研究室で働いている。

「COVID-19の合併症の多くは、過剰な免疫応答が原因で、サイトカインと呼ばれるタンパク質の産生が増加する」とWeatherford氏は述べた。「これらのタンパク質が多く産生されると呼吸不全などの問題を引き起こす可能性がある。がん患者はCOVID-19やそれに伴う深刻な合併症に罹患しやすくなる。

「がん患者の多くは、がんを攻撃する免疫システムを活性化する免疫療法を受けている。COVID-19に感染したがん患者に対する免疫療法は免疫応答を高める可能性があるが、COVID-19によってすでに免疫系が過剰に活性化している可能性があると我々は考えた」と同氏は述べた。

Wise-Draper氏によれば、研究者らはCOVID-19に感染したがん患者に対して免疫療法を行うと、患者の健康状態ひいては転帰を悪化させると考えたという。

「我々は、免疫療法によってCOVID-19患者の免疫細胞がこれらのタンパク質の産生を増加させるか否かを調べ続けているが、第一期の調査結果は免疫療法が大きな影響を与えていないことを示している」と同氏は付け加えた。

研究者らは、シンシナティ大学のCOVID-19バイオリポジトリで入手したがん患者の血液サンプルを使用してこの研究を実施している。このバイオリポジトリは、シンシナティ大学医学部のDivision of Pulmonary, Critical Care and Sleep Medicineの助教授であるKris Hudock博士が監督している。

「化学療法や放射線療法などの他の治療と併用し、免疫細胞を強化する免疫チェックポイント阻害薬が、COVID-19患者およびCOVID-19に感染したがん患者の免疫細胞にどのように作用するのかを調査している」と同氏は述べた。

予備データによれば抗糖尿病薬であるメトホルミンはCOVID-19患者の免疫細胞が産生するタンパク質量を減らせる可能性があると、Wise-Draper氏とWeatherford氏は付け加えた。

「これらは有望な最初の発見である」とWise-Draper氏は述べた。 「さらなる研究が必要だが、本研究結果は、COVID-19の合併症をメトホルミンまたは類似の薬剤で将来的に治療できる可能性があることを示している」

https://ecancer.org/en/news/18232-aacr-covid-19-and-cancer-immunotherapy-safe-for-patients-with-covid-19

(2020年7月21日公開)

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