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e-cancer:手術を受けるCOVID-19患者は術後死のリスクが高い

03 Jun 2020

Lancet誌に発表された新しいグローバルな研究によると、コロナウイルスに感染後に手術を受けている患者における術後死のリスクが大幅に増加している。

研究者らは、手術を受けたSARS-CoV-2感染患者における死亡率は、地域社会でウイルスに感染後、集中治療を受けた重病患者の死亡率に近づいていることを発見した。

研究者らは、235病院の患者1,128名のデータを調査した。

ヨーロッパを中心に合計24か国が参加し、アフリカ、アジア、北米の病院も参加した。

University of Birmingham主導のNIHR Global Research Health Unit on Global Surgeryの専門家は、SARS-CoV-2感染患者が手術を受けた結果、SARS-CoV-2感染のない同様の患者における予想よりも、かなり悪い術後結果を経験すると発表した。

この研究における全30日死亡率は23.8%であった。

死亡率は、待機手術(18.9%)、緊急手術(25.6%)、虫垂切除またはヘルニア修復などの小規模手術(16.3%)、および股関節手術や結腸がん手術などの大手術(26.9%)を含むすべてのサブグループで不釣り合いに高かった

この研究では、死亡率は女性(18.2%)より男性(28.4%)で高く、70歳未満の患者(13.9%)より70歳以上の患者(33.7%)で高いことが判明した。

年齢と性別に加えて、術後死の危険因子には、重篤な既存の健康問題、がん手術、大手術、緊急手術を受けるなどが含まれる。

共著者であるUniversity of Birminghamの外科上級講師であるAneel Bhangu氏は、次のようにコメントしている:

「通常、小手術または待機手術の患者の死亡率は1%未満であると予想するが、SARS-CoV-2患者では、これらの死亡率は小手術(16.3%)と待機手術(18.9%)の両方ではるかに高いことが示されている。

実際、これらの死亡率は、パンデミック前の最もリスクの高い患者で報告されているものよりも高い;たとえば、2019 UK National Emergency Laparotomy Auditでは、リスクが最も高い患者で30日の死亡率が16.9%であり、58か国で行われた以前の研究では、高リスクの緊急手術を受けた患者で30日の死亡率が14.9%であることが報告されている。

「われわれは、SARS-CoV-2パンデミック中の手術の閾値は、通常の診療に比べて引き上げることを推奨する。たとえば、70歳以上の緊急手術を受けている男性は死亡率が特に高いため、これらの患者は、手術が延期されることで恩恵を受ける可能性がある」と、Bhangu氏は述べた。

手術を受けている患者は、病院でのSARS-CoV-2曝露のリスクがある脆弱なグループである。

それらの患者は、手術および人工呼吸器に対する炎症反応と免疫抑制反応により、その後の肺合併症に特に影響を受けやすい可能性がある。

この研究では、全体として術後30日間で、51%の患者が肺炎、急性呼吸窮迫症候群を発症したか、予想外に人工呼吸器が必要だったことがわかった。

死亡したほとんどの患者(81.7%)が肺合併症を起こしており、これが高い死亡率に関連している可能性がある。

共著者であるUniversity of BirminghamのリサーチフェローであるDmitri Nepogodiev氏は、次のようにコメントしている:

「世界中で、COVID-19による混乱のため、推定2,840万件の選択的手術がキャンセルされた。われわれのデータは、患者が病院でSARS-CoV-2に感染するリスクがあるときに手術を延期することが正しい決定であったことを示唆している 。現在、手術再開時に患者の安全を優先することを確実にする措置に対する政府と医療提供者による投資が緊急に必要である。これには、適切な個人用保護具(PPE)の準備、術前の迅速なSARS-CoV-2検査のための経路の確立、専用の「低温」外科センターの役割の検討が含まれる」

https://ecancer.org/en/news/17871-covid-19-patients-who-undergo-surgery-are-at-increased-risk-of-postoperative-death

(2020年5月30日公開)

 

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