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19 May 2020
By Consolata Kirigia, University of Embu, Embu, Kenya.
子宮頸がんの症例数は約570,000件、子宮頸がんによる死亡者数は世界中で311,000人と報告されている1)。がんによる死亡の約70%は低中所得国で発生し、子宮頸がんはアフリカで最も一般的ながんとなっている2)。そのため、子宮頸がんスクリーニングは早期管理のために症例の早期発見によって命を救う。
COVID-19の危機は医療と経済に対し前例のない負担を引き起こし続けているが、医療従事者は、この危機中に社会的弱者への継続的なケアを確認する必要がある。COVID-19により、緊急性のない医療面の予約が取り消された。子宮頸がんに関連する死亡率を念頭に置けば、子宮頸がんスクリーニングはCOVID-19封じ込め戦略に組み込まれるべきである。 ただし、COVID-19予防策は、保健当局の指示に従って子宮頸がんスクリーニングを提供する取り組みとともに実施されるべきである。
子宮頸がん検診のための遠隔医療
遠隔医療は患者サポートを促進し、医療費を最小限に抑えて、健康への影響を高める3)。これは医療提供者、患者、および医療機関の努力を通じて可能であり、医療システムと互換性がある4)。子宮頸がん検診のこれらの重要なサービスを提供しながら、COVID-19の拡大を防ぐために医療提供者が使用できるさまざまな方法がある。これには、WhatsApp(スマートフォン向けインスタントメッセンジャーアプリ)、電話、テキスト・メッセージが含まれる。子宮頸がん検診の遠隔医療には、リスク集団のためのカウンセリングサービスと検診に関する意思決定の共有が含まれ、検診サービスの場所と時期に関する情報を提供し、心配やストレスの多いこの時期に既にフォローアップ中の人々に心理療法を含む管理を提供する。健康教育は、子宮頸がん検診についての認識に大きな影響を与える5)。定期的なスクリーニングとフォローアップの遵守などの子宮頸がん予防策に関する健康教育を提供することは、子宮頸がんワクチン接種の重要性、安全なセックスの実践、健康的な食事と運動の鍵となる。
子宮頸がん検診利用の最適化
医療従事者は、厳格なCOVID-19予防措置に従って、子宮頸がんスクリーニングを継続して提供する必要がある。予防措置には、過密を避けるために個別予約制とすること、およびソーシャル・ディスタンスを促進するために1メートル間隔の距離を取ることが含まれる。訪問回数を制限するために、他の理由で女性が医療施設を訪れた時にも子宮頸がん検診を受けられるようにするとよい。産科病棟を利用する母親達にも、機会の逸失を最小限に抑えるためにこれらの重要な サービス6)が必要である。遠隔医療は、この困難な時期に子宮頸がん患者7)に個別化されたケアへの絶好の機会の提供が可能である。世界はCOVID-19との闘いを続けているが、医療従事者が子宮頸がんスクリーニングの提供を最適化し続けることは極めて重要である。この異常事態下で、ケアの質を維持し続けるならば 、ヘルスケアの提供方法を調整することは避けられない。この情報は、サハラ以南のアフリカや他の低資源国において地域の保健政策を考慮した子宮頸がんスクリーニングの継続に関する指針を提供する。
References:
(2020年5月12日公開)