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18 Apr 2019
新しい技術により、放射線腫瘍医は、膣がん、子宮頸がんおよび子宮がんを含む婦人科がんの女性を治療するための改善された方法を得る。
ほとんどの診療所ですでにみられる、従来の超音波探触子を変形させることによる、この技術によって手術器具ならびに周囲の組織および器官の360度の三次元図を提供することができる。
これは、組織内小線源療法と呼ばれる手術において腫瘍に針を正確に挿入する必要がある臨床医に、手術室でより明確でより正確な写真を提供する。組織内小線源療法は、強力なエネルギーを使い、腫瘍のがん細胞を徹底的に破壊する標的放射線療法の一種である。
「手技の問題点は、医師が針を刺している間、針がどこに向かっているのかわからないことである」と、Western’s Schulich School of Medicine & Dentistryの博士候補者であり、その技術の実現可能性の研究の筆頭著者である、Jessica Rodgers氏は述べる。医師が針を正確に配置できなければ、針が治療に最適な位置ではなく、過剰に照射したくない近くの臓器にぶつかる可能性がある。」
この研究の主任研究者であるAaron Fenster博士は、30年以上にわたって3D超音波技術を開発してきたSchulich Medicine&Dentistryの教授およびRobarts Research Instituteの科学者である。
彼は、この技術は実践を変える可能性があると述べる。
「短期的な目標は合併症の発生率を減らすことである。つまり合併症を起こすので、針が膀胱や直腸に入り込まないようする。さらに、われわれが仮定していることは、針が正しく配置されていれば、それらは腫瘍および周囲の組織への線量パターン分布を改善するだろうということである」と彼は述べた。
この技術導入前は、臨床医は、患者が麻酔下にある間に、術前の画像処理を使用して、「感触」を利用して針を配置していた。
その後、患者が目を覚ましたら、CTで針の配置を確認する。
この新技術は、London Health Sciences Center(LHSC)で、放射線腫瘍医が患者6名をテストし、非常に有望な結果が得られた。
これらの結果はJournal of Medical Imaging誌に掲載された。
Lawson Health Research InstituteのSchulich Medicine&Dentistryの教授であり、London Health Sciences Centerの放射線腫瘍医であるVikram Velker博士は、次のように述べる。「この技術は、手術者にリアルタイムのフィードバックと針の配置を視覚化し、患者がまだ眠っている間に針を調整することを可能にする。」
その技術をテストしたLondon Health Sciences Centerの放射線腫瘍医David D’Souza博士は、それはあなたの車にバックアップカメラがあるようなものだと言う。
「間質針は、放射線源が腫瘍組織に直接入ることを可能にし、より良い線量の放射線をもたらし、それはがんを根絶するより良い機会に変わることが望まれる。
360 3D超音波は正確な方法で針の配置を導くための追加のツールである」とSchulich Medicine & Dentistryの教授であり、ローソン研究員でもあるD’Souza博士は述べた。
超音波技術を使用することの他の利点の一つは、資源がより乏しい場所でも世界的に利用可能性があり、応用範囲が広いことである。
「世界には、病気の診断や治療のためにCTやMRIのようなハイエンドのイメージングシステムにアクセスすることが困難な所がある。そのため、世界中で広く利用され、さまざまな用途に利用可能な超音波に焦点を合わせている」とFenster氏は述べた。
https://ecancer.org/news/15802-3d-ultrasound-gives-clinicians-clearer-picture-to-treat-gynaecological-cancer.php
(2019年4月10日公開)